eスポーツ「ぷよぷよ」fron選手 目の不調を乗り越えた初Vに笑顔 優勝賞金100万円の使い道は?

松田 和城 松田 和城

 対戦型パズルゲーム「ぷよぷよ」のセガ公式プロ大会「ぷよぷよチャンピオンシップ SEASON4 STAGE3」が25日、都内で開催され、fron選手がプロ30人の頂点に立った。大会後の優勝インタビューで、目の不調に苦しんでいたことを明かした。

 勝利が確定した瞬間、張り詰めていた表情が一気に緩み、両手を高く掲げた。2018年のぷよぷよカップ以来、大型大会としては自身3年ぶり。そして同大会での悲願の初優勝に喜びを爆発させた。約2カ月前からまばたきが多くなる、ドライアイのような症状が悪化。眼科の診断では、「異常なし」とのことだったが、0コンマ何秒が勝敗を分ける戦いで不安があった。試合途中には時折、目を押さえる様子も見られた。「練習の時から長時間目を開けられなくてかなり影響としては大きかったです。目薬を毎試合直前にさしていました」と明かした。

 クリスマスの夜に掴んだ優勝賞金100万円の使い道は、一人暮らし生活の向上に用いる予定。「乾燥機付洗濯機を買おうかなと思います」と笑顔で答えた。

 大会は、同ゲームのプロ選手全員に出場権があり、10月に行われた前回大会「ーSTAGE2」のベスト4の選手にシード権が与えられた。いわゆる「敗者復活戦」がなく、一度でも負けると脱落となるシングルイリミネーション方式のトーナメント戦で行われた。

 本戦が始まると、前回王者・ぴぽにあ選手を含むシード枠4人がベスト8で姿を消す”波乱”の展開に。決勝に残ったfron選手がshiyota選手を破り、栄冠を手にした。fron選手はプレイの出来映えについて「100点中80~85点くらい」と回答。「最後の優勝がかかるような緊張する場面で、普段のプレイよりも崩れちゃうことが多いんです。そういうところをなくしていければ」と今後の更なる飛躍を誓った。

 「ぷよぷよ」は、降ってくる「ぷよ」を左右移動、回転させ、同色で四つ以上つなげると消滅し得点が入る単純で分かりやすいゲームシステムが支持を集め、2021年で30周年を迎えた。落ち物アクションパズルゲームとして、初めて対戦形式を導入したゲーム性により、爆発的なヒットを記録。18年3月にはJeSU(日本eスポーツ連合)公認タイトルとなり、プロ選手も誕生。eスポーツシーンとして盛り上がりを見せている。

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