日活ロマンポルノ50周年で3本の新作製作 監督に金子修介、白石晃士、松居大悟

よろず~ニュース編集部 よろず~ニュース編集部

 日活は1971年11月20日に日活ロマンポルノ第一弾となる「団地妻 昼下りの情事」(主演:白川和子/監督:西村昭五郎)、「色暦大奥秘話」(主演:小川節子/監督:林功)の公開より50周年を迎えた20日、ロマンポルノを新たに3作品製作すると発表した。「ガメラ 大怪獣空中決戦」(1995年)、「デスノート」(06年)で知られる金子修介氏(66)、「貞子vs伽椰子」(16年)、「不能犯」(18年)を手がけた白石晃士氏(48)、来年2月公開の「ちょっと思い出しただけ」が東京国際映画祭で観客賞・スペシャルメンションを受賞したばかりの松居大悟氏(36)を監督に迎える。

 日活は「ロマンポルノ作品の多様性・エンタテインメント性・芸術性を訴求するため、クラシック作品の活性化とともに70年代&80年代の時代性や文化を伝えるなど、ロマンポルノを現在の視点から考え、新しい魅力を発信していく」と狙いを説明。ロマンポルノ作品「宇能鴻一郎の濡れて打つ」(84年)で監督デビューを果たした金子氏は「百合」、独自の世界観でカルト的人気を誇る白石氏は「SM」、変化球を交えた青春群像劇を描いてきた松居氏は「偏愛」をテーマに新作のメガホンを握る。

 「日活ロマンポルノ」は、日活が1971年に打ち出した当時の映倫規定における成人映画のレーベル。「10分に1回絡みのシーンを作る、上映時間は70分程度」などの一定のルールと、製作条件を守れば比較的自由に映画を作ることができ、通常3本立ての公開を維持するため量産体制を敷いたことにより、若い人材の育成を促進し、現在に至るまで映画界にその影響を与え続けている。製作終了した1988年までの17年間に、約1100本以上の作品が公開。相米慎二、滝田洋二郎、森田芳光、神代辰巳、藤田敏八らが監督を務めたことで知られる。

 日活は2015年以降、現在の映倫規定におけるレイティングの再審査を続けており、2021年11月現在59作品が公開当時から修正することなく「R15+」と指定された。フランスやアメリカを筆頭に全世界で楽しまれており、2016年~2017年に公開されたロマンポルノ・リブート・プロジェクト作品(塩田明彦監督「風に濡れた女」、行定勲監督「ジムノペディに乱れる」、白石和彌監督「牝猫たち」、園子温監督「ANTIPORNO」、中田秀夫監督「ホワイトリリー」)は多くの国際映画祭に招待された。

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