「ゾンビランドサガ」のボイスペンライトが話題に 作中の熱烈応援キャラがエール代理

松田 和城 松田 和城

 コロナ禍のためコンサート会場で声を出せないファンに代わって、内蔵された「声」を発するペンライトがある。今月16、17日に千葉幕張メッセで開催されたイベント「ゾンビランドサガLIVE~フランシュシュ 佐賀よ共にわいてくれ」ではファン心をくすぐるペンライトが新登場し、話題を集めた。

 「フランシュシュー!」「まっとたばーい」などの声援が会場を満たした。内蔵された音声はメンバー7人への個別コールを含む全15種類。観客は作中のアイドルグループ・フランシュシュの声優・本渡楓らが躍動するステージに向け、ペンライトを操作しながら各エールを送った。今年4月から東京MXなどで第2期が放送された人気アニメ。エイベックス・ピクチャーズのグッズ担当者は「より愛着を持てるアイテムとして受け入れてもらえたようで、想定よりも早く完売してしまうほどお客さんからは好評をいただきました」と話した。

 音が内蔵されたペンライト自体は珍しくないが、新たな工夫が奏功した。「同様の商品では、収録されている声援ボイスがアーティスト本人の声であったり、誰なのか分からない方の声が入ったりしているケースが多く、何かもっと良い方法はないものかと考えていました」。作中でフランシュシュを応援するデスおじと、現実のファンを重ねるアイデアがひらめいた。担当声優のかぬか光明、佐藤せつじのエールを収録し「応援側を代表する立場としてのボイスを収録できれば、お客さんがより自然な気持ちで使用できるはず!と気づき製作しました」と語った。

 担当者にとっては初めて製品化したボイスペンライト。「機能面であれもこれも入れたい、となり、製造メーカーにも調整を何度もお願いしまして納品されるまでヒヤヒヤの毎日でした」と当時の心境を吐露。試行錯誤の結果、同製品では希少な「音量調節、複数種類のボイス再生に関して、ループでなく連続再生も可能(連打再生もOK)といった点も装備しています。ペンライトを振りながら『おいっ!』というボイスだけを連続再生させるような、応援グッズらしい使い方にも対応させることができました」という機能を備えさせた。

 収録ボイスは使いやすさを考慮し、数を絞った。「アニメ本編で『フランシュシュは俺らの爆弾高気圧やけんなぁ』という非常に面白いせりふがあるので、ネタ要素としても入れたかったのですが、ライブ中に使用するタイミングはないな、とふと冷静になり断念しました」と明かした。

 ネットでは、「天才の発明」や「ブレードに組み込む発想はなかった」と好意的な意見が多く見られた。一方で、課題も残ったといい「最大音量がもう少し大きくできるとより良かったと思うので、そのあたりは今後の検討材料としたいです」と語った。他コンテンツのファンからも、同様の商品を望む声が上がっている。新たなライブスタイルの開拓へ期待が高まる。

 オフィシャルグッズのEC販売は、HMV&BOOKS onlineにて31日まで開催されている。https://www.hmv.co.jp/news/article/2110061024/

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