女優のエレン・ポンピオは、人気ドラマ『グレイズ・アナトミー』の撮影セットで、俳優デンゼル・ワシントンと喧嘩したそうだ。2015年~16年に放映されたシーズン12の第9話『沈黙の先に/The Sound of Silence』でメガホンをとったデンゼル。エレン演じるメレディス・グレイが、てんかん患者からアゴの骨を折られるといったエピソードだった。だがエレンはデンゼルが適任とは思えなかったそうで、アドリブを入れた時に遂に衝突することになったという。
ポッドキャスト番組『テル・ミー』に出演したエレンは、当時をこう振り返っている。
「彼は知識を養うために3週間前に現場に来たの。デンゼルはテレビは余り観ないから、きっとこの番組だって観たことがなかったでしょうね」
「彼の奥さんが大ファンだからこの番組をやったんだと思う。手っ取り早く何かを監督することは良い練習だと思っていたんじゃないかな」
「でも、デンゼル・ワシントンが『グレイズ・アナトミー』の1話を監督することを想像してみて。そんなことが起きるなんて考えたこともなかったわ」
「スーパースターは、その理由があってスーパースターなの。彼らが放出するエネルギーや振動が、彼らを非常にカリスマ的にする。パトリック(デンプシー)だって、オバマだって、私がこれまでに会った本当にカリスマ的な人は皆それを持っている。デンゼルもたっぷりそれがあるわ」
「でもデンゼルは映画スターなの。テレビ番組を監督することに関しては何も知らない」
エレンによると、メレディスのアゴの骨を折った患者が謝るシーンで、その患者を演じていた俳優が下を向きボソボソと話していたことで苛立ちを覚え、「ちゃんと私の顔をみて謝って!」とアドリブを入れたところ、デンゼルが「監督は僕だ。君から彼に指図するんじゃない!」と怒ったそうで、「私は『聞きなさいよ。これは私の番組!これは私のセット!誰に向かって話していると思っているの?トイレがどこかすらわからないくせに!』って感じだった。彼を俳優や監督として最高に尊敬しているわ。でもお互い引かなかったわね」とエレンは話す。