実家の照明が切れたため、家電量販店で蛍光灯を購入したAさん。帰宅後、さっそく取り付けてみたものの、新品にもかかわらず明かりはつかなかった。
取り付け方が悪かったのかもしれないと思い、別の照明器具でも試してみたが結果は同じ。初期不良ではないかと考え、返品か交換をしてもらうために購入した店舗へ再び足を運んだ。
ところが事情を伝えても、店員からは「箱が破れているため、返品や交換はできません」との一声。これに対して、「開封したときに少し破れてしまっただけです」といってみたものの、店員の対応は変わらず、そのまま店を後にするしかなかった。
初期不良と思われる商品でも、箱が少し破れているだけで返品・交換は断られてしまうのだろうか。またこの場合、Aさんは返品・交換を諦めなければいけないのか。公益社団法人 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会(NACS)の丹羽典明さんに話を聞いた。
箱の状態だけで諦めず、販売店やメーカーに相談を
ー初期不良と思われる商品でも箱や袋が破れている場合、返品・交換は難しくなるのでしょうか?
店によって対応が違うと思いますが、基本的には開封済みや箱が破れていても、初期不良であれば返品・交換に応じてもらえます。
ただし、店ごとに規定があるため、購入からあまりに時間が経っている場合などは難しいケースもあります。
ー店舗と意見が食い違った場合、消費者はどこへ相談すればよいのでしょうか。
メーカーのサポート窓口に相談するのも1つの方法です。
対応に納得できない場合や、事業者との話し合いが難しい場合は、消費生活センター(消費者ホットライン188)や家電製品PLセンター(0120-551-110)などの相談窓口を利用するとよいでしょう。
ー初期不良の可能性がある場合、消費者はどのように対応するべきですか?
まずは取扱説明書のFAQなどを確認し、記載されている対処方法を試しましょう。
それでも解決しない場合は、不具合の内容や試したことをメモした上で、販売店やメーカーのカスタマーサポートに連絡してください。
ーレシートや外箱は、どの程度保管しておくべきでしょうか?
メーカー保証がある場合、レシートは保証期間が切れるまで保管しておくことをおすすめします。
外箱については必須ではありませんが、修理で送る場合必要となることがあるので、2~3か月は保管しておいた方がよいでしょう。
ー店舗ではどのような基準で返品・交換の可否を判断しているのでしょうか?
お客様都合での返品・交換については、どの店も規定が設けられていることが多いです。
初期不良であれば、民法上の「契約不適合責任」に基づき、店側に修理、代替品の交換、代金減額、または契約解除(返品・返金)を請求できます。
ーこのようなトラブルを防ぐために、消費者・店舗双方が心掛けたいことがあれば教えてください。
消費者は、取扱説明書をよく確認して使用することが大切です。販売店は、商品の使い方や注意点だけでなく、返品・交換の対応についても事前に案内しておくようにしましょう。
◆丹羽典明(にわ・のりあき) 消費生活アドバイザー
公益社団法人 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会(NACS)相談室長として、消費生活に関する相談やトラブル解決に携わる。NACSは、消費者相談や消費者啓発をおこなう公益社団法人。