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アフターコロナで一般葬が再び増加 喪服も注目!きちんと感だけでなく「自分に似合うもの」

悠々〜ライフ

石川美佳 石川美佳
※画像はイメージです (cassis/stock.adobe.com)
※画像はイメージです (cassis/stock.adobe.com)

 コロナ禍で生活様式が大きく変わってきたが、葬儀スタイルもそのひとつ。家族葬が加速し、従来の一般葬が減り、葬儀全体の約5割を家族葬が占めるようになり、直葬・火葬式も選択肢に入ってきた。だが(株)鎌倉新書の2024年の調査によると、トップの家族葬は5割はキープしているものの前回調査より5.7%減り、一般葬が4.2%増え3割に戻した。

 亡くなった方とお別れしたいのは家族ばかりではない。コロナ禍による葬儀の簡略化を経て、アフターコロナで一般葬が再び増加傾向になった理由に「家族葬後に参列者以外の弔問客が後を絶たず、自宅での対応や香典返しの準備に手間がかかった」という声があり、「一度で済ませたいと考え一般葬を選んだ」という家庭が多くなったためだ。

 一般葬となると、家族以外の周囲の目も意識し「きちんとした装い」であることが求められる。レディースフォーマルウェアの(株)東京ソワールの調査でも「冠婚葬祭の式は『大切な日』である」という認識を持つ人が92.4%にのぼる。実際、“きちんとした装い”を求める人も多く、2025年10月に誕生した新ブランド「TOKYO SOIR」は、発売2カ月間で売上計画比165%を記録したという。

 その一方で「自分に似合い、納得できるものを着たい」いった“自分らしさ”を求めるのも最近の傾向。従来のワンピース(もしくはスカート)に上着というオーソドックスなブラックフォーマルから、ふだんからパンツスーツを愛用する人のニーズに応えるため、「新しいブランドでは『アンサンブル、ワンピース、パンツスーツ』の3つのスタイルでフォーマルのスタンダードを提案しています」という。

 実際、アイテム別構成比はアンサンブルが60.2%、ワンピースが22.6%、パンツスーツが17.3%となっているという。購入者は50代以上が約7割を占めるというが、20代から60代以上の幅広い層に支持されているという。

 一旦購入すると、買い換えるのはサイズが変化したときという人も多いブラックフォーマル。「品質が良く、長く着られるものを選びたい」とう声も大きい。そのため新ブランドでは「普遍性」「汎用性」「安心感」「機能性」をモットーに、高齢になっても一人で着脱できる前開きファスナーを採用。体型変化を考慮したパターン設計で長く着用できる品になっている。またフォーマル特有の高度な縫製やプレス技術の商品ながら、素材も厳選し「家庭洗濯可能」なのもポイントが高い。

 東京ソワールといえば、今年10月に高市政権で初入閣した小野田紀美経済安全保障担当相(43)が閣僚認証式で着用したシルバーのロングドレスのメーカー。このドレスは2018年に片山さつき氏も着用しており、流行りすたりのないデザインとしても話題となった。

 また先日、シルバードレスを揶揄する投稿に対し小野田氏は「この正礼装は東京ソワールという日本のフォーマルウェアブランドのもので、宮中のドレスコードに対応できる正礼装を作られている数少ない日本のブランドです。宮中のドレスコードに合う服って本当に希少なので、過去の組閣の写真を見れば、私以外の方も多々同ブランドの同色のドレスも選ばれています」と長文で説明したほど。実際に、同社の新ブランドを選択した76%が「冠婚葬祭の場にふさわしいブランドや品質の商品を選びたい」という理由でが挙げられている。

 コロナを経て、葬儀だけではなく冠婚葬祭のすべてが変化してきている。だがTPOが大切なのは変わらない。時代にあった服装を考えるのもいいかもしれない。

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