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ハイスペ男性から「いいね」が多いほど婚活が長期化?マッチングアプリが招く“末路”【恋愛婚活心理学者が解説】

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会社員のAさんは30代後半のころ、マッチングアプリを中心に婚活をしていた。『年収1000万円以上』や『高学歴』といった男性から「いいね」が多く届き、メッセージも頻繁に来ていたため彼女は「自分にもチャンスがあるんだ」と思い、アプリ婚活に力を入れていく。しかし実際に会ってみると、多くの男性は交際に発展する前に連絡が途切れてしまう。ときには数回会ったあと急に距離を置かれ、「あれ?私ってキープだったの?」と感じることもあったという。

その後、Aさんは40代に突入し焦って結婚相談所に入会したが、アプリで高スペック男性と接してきた感覚が抜けきれない。等身大の相手を紹介されても「もっと条件がいい人がアプリにいたし…」とつい思ってしまうのであった。

Aさんのようにマッチングアプリでの出会いを続けると、自分の『市場価値』感覚が狂い、婚活が迷走してしまうのはなぜだろうか。またこの事象の解決策はあるのだろうか。恋愛婚活心理学者の吉野麻衣子さんに話を聞いた。

―自身の『市場価値』とマッチングアプリで求める『相手のスペック』にズレが生じるのはなぜでしょうか

これは恋愛市場と結婚市場を混同していることが最大の原因です。残酷な現実ですが、男性は恋愛対象と結婚対象で明確に基準を分けています。

普段なら手の届かないような格上のハイスペック男性であっても、本気で結婚を考える手前の(場合によっては遊び目的の)恋愛であればハードルを下げてアプローチしてきます。これをAさんは、自分が結婚相手として選ばれたのだと誤解していたのです。

実際は短期的な遊びの需要は、長期的な結婚の需要ではありません。この「モテの種類の履き違え」こそが、自分の市場価値を見誤らせる最大の罠なのです。

―マッチングアプリと結婚相談所のそれぞれメリット・デメリットを教えてください

アプリは自由競争のジャングルに似ています。メリットは安価で会員数が多いことですが、デメリットは嘘をつくことが容易な点です。

なかには既婚者や遊び感覚の男性が紛れ込んでおり、それを見抜く高いリテラシーがないと時間を搾取されて終わります。また「私は引っかからない」と思っている女性が多いので、カモになっている事に気付きません。

一方、結婚相談所は安全が保証された温室と言えます。メリットは独身証明書の提出による安全性と、費用がかかるからこその真剣度の高さ、そして仲人から客観的なフィードバックが得られることです。

デメリットは費用がかかることと、自分の年齢や条件というシビアな現実を直視させられる点でしょう。時間を無駄にしたくないなら環境選びは極めて重要です。

―どのような視点を持てば、自分に見合う相手との『スペックのズレ』に気付きやすくなるのでしょうか

自分を天井から見下ろすように客観視する「メタ認知」の視点を持ってください。

アプリ上の「いいね」数や言葉だけの「結婚を真剣に考えた付き合いをしたい」に騙されることなく、ちゃんと具体的な結婚まで進める相手こそがあなたの現在の適正レベルです。

もしハイスペックな男性とマッチングしても結婚の具体的な話がしっかり出ない、親に結婚を考えている相手として紹介がない、連絡が途絶える、あまり会えない、大切に扱われないといった状況があるなら要注意です。

厳しいようですが、婚活市場において男性は女性の年齢をシビアに見ます。恋愛と違い「自分が選べる立場ではない」と自覚し、自分と真剣に結婚に向けて具体的に進めてくれる人の中にご縁があると考え直す必要があります。

―『本当に幸せな結婚』を目指すために、どのような考え方や姿勢が必要しょうか

自分の置かれている現状と、等身大の幸せを正しく見極めることです。これは妥協するというネガティブな意味ではなく、自分にとって何が本当に大切かを明確にする作業です。

結婚には不安や緊張がつきものですが、結婚生活に不可欠なのは安心感と信頼感です。

自分が背伸びして追いかける相手ではなく、一緒にいて沈黙が苦にならない相手や、弱さを見せられる相手を選んでください。自分の中にある見栄や世間体を削ぎ落とし、「自分が心地よい」と感じる基準が幸せな結婚への唯一の近道です。

◆吉野麻衣子(よしの・まいこ)株式会社SMARTBRIDAL代表取締役社長/MBAホルダー/恋愛婚活心理学者/モデル

結婚相談所SMART BRIDAL代表として、「MBA(経営学)・心理学・AI・オンライン」を融合させた科学的根拠に基づく戦略的婚活をサポートしている。「離婚しない幸せな結婚」を理念に掲げ、どの様な境遇の方でも幸せな結婚が出来るように、多くの方を幸せな結婚に導いている。

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