鳩山由紀夫元首相が1日、自身のX(旧ツイッター)を更新。歌手・浜崎あゆみが11月29日に開催予定だった中国・上海公演を中止としながらも〝無観客ライブ〟を敢行したことについて「感激した」と絶賛し、返す刀で高市早苗首相への批判と台湾問題に対する「あいまい戦略」を提言した。
高市首相は11月7日の衆院予算委員会で、立憲民主党の岡田克也氏の繰り返しの質問に対して「台湾有事が存立危機事態に該当し得る」と答弁していた。高市氏は「例えば海上封鎖を解くために米軍が来援をする」と前提しており、あくまで米軍が行動し、攻撃を受けるなどした場合と仮定した上での“可能性”についての答弁だった。しかし、これに中国側が反発し、薛剣(せつけん)駐大阪総領事はXに「汚い首を斬ってやる」などと書き込み。その後も中国側は強硬姿勢を続けており、日本人アーティストの公演がライブ中に強制中止となるなどしている。
浜崎も中国の要請を受けてコンサートを中止としたが、その後、インスタグラムで無観客の状態で1曲目からアンコールまでパフォーマンスしたことを報告。「エンターテインメントは人と人をつなぐ架け橋であるべきで自分はその架け橋を作る側でありたいと今も強く信じています」とのメッセージを発した。
そうした言動を受け、鳩山氏は「浜崎あゆみさんはエンターテイメントは人と人を繋ぐ架け橋だと、上海公演が中止となり無観客の中でも予定通り歌われたそうだ。感激した。」と評した。
一方で「しかし高市首相の軽率なひと言でどれだけ多くの人を傷つけ国益を損なっているか測り知れない。」と苦言。「トランプの言うことを聞き、台湾問題はあいまい戦略に徹せよ。」と私見を綴った。
鳩山氏の投稿に対し、ネット上ではさまざまな意見が相次ぎ、Xでは「鳩山由紀夫」がこの日のトレンドになった。
鳩山氏は11月24日付のXでも今回の問題について「台湾という中国の内政に関わって日本の存立危機即ち集団的自衛権行使があり得るとする高市首相の間違いに対して、中国が批判するのは当然として、なぜ日本のメディアがもっと批判しないのか。半藤一利先生は『メディアが日本を戦争に導いた』と述べられた。同じ間違いを二度と侵してはならない。」ともポストしていた。