たとえ言葉を交わさなくても、人の思いや心境は通じることがある。前川わかばさんの作品『頑張るキミがモチベーション #頑張れ受験生』では、少女と男子生徒のひとときのやり取りが台詞やオノマトペ無しで描かれている。同作はInstagramに投稿されると、約1.2万いいねもの反響を呼んだ。
空も暗くなるころ、眼鏡を掛けた女子生徒は勉強に励んでいた。すると彼女は、隣で鉄塔のデッサンに励む男子生徒を発見する。彼の頑張りをみて彼女はさらに勉強に励もうと意気込んだが、途中でマーカーのインクが切れてしまう。
彼女は新しいマーカーを探すため筆箱を漁っていると、いつの間にかマーカーが床に落ちてしまう。しかし彼女はマーカーを落としたことに気付いておらず、デッサン中の彼が気付いて手渡しをする。
彼はすぐにデッサンへと戻ったが、両手で受け取った彼女は彼のことが気になっているようだった。
後日再び出会った2人。実は彼は、勉強を頑張る彼女の横顔をこっそりデッサンしていた。どうやら彼もまた、彼女の頑張りを励みに自分を奮い立たせていたようだ。
同作に対しSNS上では「マーカーは一生の宝物になるね」「私も頑張れそう!」など、ポジティブなコメントが寄せられている。そこで、作者の前川わかばさんに話を聞いた。
―受験生をテーマに描いたきっかけを教えてください
「受験生」をテーマにするきっかけというのは特にありません。ですが、この作品を見てくださった方々に『あなたの日々の頑張りはきっと誰かが見てくれている』ってことを伝えたかったのでこの漫画を描きました。
―なぜ作品にあえて文字やオノマトペを使わず表現されているのでしょうか
イラストはSNSを通して発信しており、イラストであれば言語の壁を超えることができるためです。また、制作の手軽さや、絵が持つほっこりとした優しい雰囲気を表現できる点も、文字がないところの魅力だと思います。
―最後に作品の宣伝などをお願いします
いつも応援のお言葉ありがとうございます。そしていつもいていただきありがとうございます。これからもマイペースに温かいストーリーをお届けできればと考えておりますので、気ままにInstagramなど覗きに来てください。
<前川わかばさん関連情報>
▽Instagram
https://www.instagram.com/wakaba_14/