大学生活は、高校卒業後から社会に出るまでの4年間であることから「人生の夏休み」「社会人になるまでのモラトリアム(猶予期間)」とやゆされることがある。しかし「実際の大学生活は忙しいのに…」と世間からの偏見にモヤモヤが募る大学生もいるだろう。
富士通クライアントコンピューティング(FCCL)はこのほど、変化する社会環境における大学生のリアルなモヤモヤを“モヤトリアム”と名づけて明らかにするため、全国の四年制大学生男女1000人(18~22歳)を対象にした「令和大学生のモヤトリアム調査」を実施した。調査期間は2024年11月1~5日。
調査結果によると、76.9%が大学生活に「忙しさ」を感じると回答。なかでも、最も時間を割いているものは、1位の「趣味・娯楽」(14.6%)に続いて、2位に「アルバイト」(13.0%)がランクインした。
アルバイトについて共感することでは「授業の空き時間にアルバイトをして、少しでも多く稼ぎたい」(68.6%)や、「アルバイトは小遣い稼ぎではなく、生活を支えるための重要な収入源」(61.2%)といった声が上位に。単なる小遣い稼ぎでおさまらない切実な事情があることが明らかになった。
一方、学生生活で最も大事にしたいことでは「アルバイト」は11位という低い結果に。上位には、1位の「友人・先輩との交流」(18.4%)に続いて、2位に「勉学スキルの向上」(13.7%)がランクインしている。アルバイトやサークルよりも勉強を大切に思っているという結果も明らかになり、現状と理想のギャップが浮き彫りになった。
大学生活は「人生の夏休み」と言われることもあるが、こうした大学生に対する偏見を9割弱(87.8%)の大学生が「感じている」と回答した。なかでも「大学生は暇」「大学生は遊んでばかり」といった偏見を感じており、本当は忙しい大学生が世の中から暇だと思われてしまっていることに違和感を覚えていることが分かった。