18、19日に実施される「大学入学共通テスト」を皮切りに、本格的な受験本番期に突入する。それに合わせ、個別指導塾「明光義塾」を運営する明光ネットワークジャパンと、キリンホールディングスはこのほど、大学受験生などを対象に「受験本番期における体調管理に関する調査」を実施し、調査結果を公開。体調管理に不安を感じる受験生はコロナ禍以上の水準になっていることが明らかになった。
同調査は「免疫のケア」を啓発する官民連携活動「げんきな免疫プロジェクト」の一環として実施。調査対象は、感染症時代(2021~24年)の大学受験経験者400人(各年100人)、2025年の受験予定者200人、感染症時代の受験経験者の親300人、計900人。調査期間は24年12月19~23日に実施された。
受験本番期当時の健康対策意識では、元受験生400人のうち、80.5%が「意識をしていた」とした一方で、58.0%が「受験本番期を元気に過ごせなかった」と回答した。
さらに、試験本番当日の体調が「万全だった」と感じる受験生の割合についても調査。健康対策を意識していた人・意識していなかった人で比較したところ、意識していた人では過半数(57.5%)が万全だったのに対し、意識していなかった人では半数以下(46.7%)にとどまり、意識の差によって10%以上の差がつく結果となった。
受験本番期に「健康対策意識があった」と回答した元受験生と家族のうち、約6割(59.5%)が「もっと健康対策できることがあった」と回答。具体的には「不規則な習慣を繰り返していたので、バランスの取れた食事や十分な睡眠をとればよかった」、「メンタルが病まないように、定期的に人としゃべる」といった元受験生の声に加え、「家族全員が常にマスクを着用する」、「免疫を落とさないために食事の内容を健康的なものに見直すべきだった」といった家族からの声もあがった。
続いて、今年の受験生200人に対して、感染症による受験への影響を聞くと、約9割(86.5%)が「不安を感じている」と明かした。具体的な不安では「この日のためにずっと勉強したのに受けられなかったら悔しい」、「電車に乗るのが不安で、周りにせきやくしゃみをしている人がいるとうつされないか不安」などの声が寄せられた。
また、今年の受験生と元受験生を対象に、受験本番期の自身の体調管理について不安を感じるか(感じたか)を調査。コロナ流行後、最初の受験期となった21年の受験生は63.0%が不安を実感していた。その後、22年は59.0%、23年は52.0%、24年は50.0%と下降傾向に。しかし、25年は78.5%と一気に増加。複数の感染症が同時に流行する“感染症ドミノ”が多発しているからか、コロナ禍以上に体調管理への不安が高まっていることがうかがえた。
体調管理への不安が高まる中、受験本番期の「免疫のケア」意識についても調査。今年の受験生の79.5%が「受験本番期の方がそうでない時期よりも『免疫のケア』を意識している」と回答した。過去4年間の受験生の回答と比較すると、受験本番期の「免疫のケア」意識は昨年まで下降傾向にあったが今年急速に高まっている。
同調査では「免疫のケアには、免疫機能を維持するための、バランスの良い食事、十分な睡眠、適度な運動など日々の生活習慣の見直しが大切」と結んだ。