スマホで写真をよく撮る人などは、「また容量一杯なの?」と不満を感じることがあるだろう。筆者自身もiPhoneを使い始めて数年経つが、機種変更をして容量を増やしたはずなのに、いつの間にか容量不足になってしまうことで悩まされている。写真や動画を定期的に整理しているのに、なぜか「システムデータ」という見えない敵に邪魔されているような感覚だ。このシステムデータとは一体何なのか、そしてこのデータを削除する方法はないのだろうか。
そもそもシステムデータとは、iOSの動作に必要な様々なファイルやキャッシュ、一時ファイルなどを指す。これらはiPhoneのスムーズな動作には欠かせないものだが、時間とともに蓄積され、知らぬ間にストレージを圧迫していくのである。では、システムデータを減らすにはどうすればよいのか。筆者が実際に試してみた方法を紹介しよう。
最も手軽で効果的な方法の1つが、iPhoneの再起動である。再起動をおこなえば自動で一時的に保存していたデータ(通称、キャッシュ)が削除され、システムデータの容量が削減できる。とはいえ、再起動でも消えないキャッシュも存在する。
そこで再起動だけでは消えなかったキャッシュを消すために、再起動を終えたら、ブラウザのキャッシュクリアを試したい。Safariを例に説明すると「設定」→「アプリ」→「Safari」→「履歴とWebサイトデータを消去」を選択するだけで、簡単にキャッシュを削除できる。ただこの操作により、ブラウジング履歴やCookieなども消去されるため、ログイン情報などが失われる点には注意が必要だろう。
また、メールアプリに溜まった添付ファイルも、意外とストレージを圧迫している。特に大容量の画像や文書ファイルが添付されたメールを長期間保存していると、システムデータの増加につながる。不要なメールや添付ファイルを定期的に整理することで、ストレージの空き容量を増やすことができる。
その他、多くのアプリは使用するたびにキャッシュデータを生成している。これらのデータはアプリの動作を高速化する一方で、ストレージを圧迫する原因となる。アプリ内にキャッシュクリアの機能がある場合は、それを利用すれば削除できる。キャッシュクリア機能がない場合は、アプリを一度削除して再インストールすることでキャッシュを削除できる。
これらの方法を実践してみたところ、筆者のiPhoneでは約500MBのストレージ容量を回復することができた。ただデジタルデータは日々蓄積されていくものであり、定期的なメンテナンスが欠かせない。ストレージ不足に悩まされる機会を大幅に減らすことができるだろう。自分に合ったメンテナンス方法を見つけ、快適なiPhoneライフを楽しんでいただきたい。