人間が100歳まで生きられる可能性は低いことが分かってきた。過去2世紀の間に医学の進歩によって平均寿命は大きく飛躍したものの、人類が長寿の限界に達しているという研究結果がこのほど報告された。
1990年代には現在生まれている子供たちが100歳を迎えることになると予測もあったものの、今回の分析で、近年生まれた女性が100歳を迎える確率は5.3%、男性ではわずか1.8%に減少していることが明らかになった。
研究を指導した米イリノイ大学のスチュアート・オルシャンスキー教授は説明した。「現在高齢で生きている人のほとんどは、医療によって作られた時間の中で生きています。しかしこのような医療によるバンドエイドは加速度的なペースで起こっているものの、寿命が短くなっています。つまり平均寿命が急速に伸びた時代は終わったということです」
「今私たちは、老化を遅らせ健康寿命を延ばす努力に重点を移すべきです。健康寿命とは単に生きているだけではなく、健康でいられる年数を測定する比較的新しい指標です」