道の駅が超正直にお知らせ「ソフトクリームが…」 話題から1年、駅長が明かす珍反響「ラジオ出演のお声が」

藤丸 紘生 藤丸 紘生
1年前に話題を呼んだ道の駅「はっとう」の超正直な注意書き えきちょーさんのX(@ekicho810)より=2023年5月4日投稿
1年前に話題を呼んだ道の駅「はっとう」の超正直な注意書き えきちょーさんのX(@ekicho810)より=2023年5月4日投稿

 「お客さまへ ただ今、マスター不在のため、ソフトクリームが曲がります。ご了承下さい」。昨年5月、とある道の駅に置かれた、超正直な注意書きがSNSで大きな反響を呼び、よろず~ニュースを含め、数多くの媒体で紹介された。あれから1年。再度、駅長に話を聞いたところ、ラジオ出演やオリジナルTシャツの販売など、さまざまな〝珍反響〟があったという。

 道の駅「はっとう」(鳥取県八頭町)の喫茶店は普段、マスター1人で営業しているが、不在時には同駅の駅長か副駅長が代理で店番を担当する。ところが、困ったことに「私はソフトクリームを巻くのが大変下手で…」と駅長だけは苦手。ならば、あらかじめ知らせるのが親切だろうと、潔く注意書きを置き始めたという。

 数年前から始めていたのだが、昨年5月にSNSで突如ヒット。「八東地域の年配の方や農家さんまで、ネットニュースなどで知ってくださり、声をかけていただきました」と反響は地元に広く届いた。また「ラジオ出演のお声がかかり」と地元ラジオ局の番組に出演し「曲がったソフトクリームについてしゃべりました」という珍体験もあったという。

 X(旧・ツイッター)フォロワーの要望に応えるかたちで、オリジナルTシャツも作成。曲がったソフトクリーム、正直な注意書き、同駅のオリジナルキャラをプリントし、通販サイトで販売。「実際に購入した方も結構おられます」と人気も上々だった。

 一方、認知が広がった影響で、注意書きが掲示されていない時でも「曲がったソフトクリームを、という注文はかなりありました」と話す。しかし、以前から指名は受け付けず「基本的に非常時のみ」という対応を変わらず貫いている。この1年間で注意書きが掲示されたのは4~5回。あくまでマスターが不在・多忙時などの〝緊急措置〟という位置づけは変わっていない。

 ちなみに、駅長自身の上達度については「全く上達していません」と正直に告白。「私は上手になりたいのですが」と意欲を見せているが、そうはさせんとする周囲の動きがあるという。「上達させないようにと、常連さんも含めた周囲から(巻く機会を)ほどほどの頻度に抑えられていますので、経験値が貯まりません」とため息。もはや名物化してしまった今、上達への道は遠く険しそうだ。

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