1993年の映画『ジュラシック・パーク』さながら、DNAを利用して復活した古代生物が、激しい気候変動に生態系及び人間が対応していくカギを握っているという仮説が出てきた。
ディエクスティンクション(絶滅種復活)に特化した初めての会社コロッサル・バイオサイエンスのチーフ・サイエンス・オフィサー、べス・シャピロ教授は説明した。
「現在よりも気候がずっと暖かったはるか昔に戻れることで、気候変化に向けたコミュニティの作り方や、異なる種の対応の仕方に関するアイデアを得る可能性があります」
「完全に絶滅するのを止めることができるとは言っていません。しかし私たちの活動により様々な種を絶滅から守るためのリソースが増えると考えています」
未知の古代生物がDNAの断片から復活する可能性について、シャピロ教授は「その可能性は確実にあります。その時代は現在の世界とはその性質が全く異なり、発見の宝庫となるでしょう」と話した。さらに「私たちは探検家さながらで、この地球の離れた場所に行く代わりに過去にさかのぼるのです。そこで何が見つかるかはわかりませんから」とした。
シャピロ教授は古代のウマ類を蘇らせる研究をしているという。「私自身の学術調査の研究室は、北米に約70万年近く前に生息していた北極ウマという新たな生物を発見しています」「ウマでもロバでもありませんが、その繋がりがある何かです」「化石の記録ではわからないことが見つかるでしょう。そしてその情報が現在生きている種の特性を蘇らせ、私たちが未来に対応する術となるかもしれません」
絶滅した鳥ドードーの復活プロジェクトで知られる米テキサス州を拠点にコロッサル社は、マンモスやタスマニアタイガーといった生物を蘇らせる研究も続けている。