立憲民主党の参院議員で代表代行を務める辻元清美氏が16日、同党から衆院東京15区補選(江東区、28日投開票)に立候補した酒井菜摘氏の応援演説を同区内で行った。この日、東京15区の補選が告示され選挙戦がスタートした。
辻元氏は、看護師、助産師の資格を持ち、がんサバイバーでもある酒井氏を絶賛し「太鼓判を押します」と激推しした。同区の補選には9人が立候補していることを指摘し「乱立してますよ」とチクリ。「1つだけわたし、申し上げたいことがあるんです。維新を選んだらあきませんよ、みなさん。口だけですよ」と辻元節にスイッチを入れた。
2025年の大阪・関西万博を引き合いに出し「大阪、もう万博でめちゃくちゃになってますよ。あんな万博みたいなものを誘致してきてですよ、大阪市民は1人10万以上の負担になってるんですよ。絶対に維新はあきません」とヒートアップ。日本維新の会共同代表で大阪府知事の吉村洋文氏が14日に江東区を訪れ、同党の金沢結衣氏とともに街頭演説を行ったことについても「なんか吉村さんが日曜日、えらい江東区走り回ってるらしいんですよ」とチクチク。「万博大赤字になりそうなのに、何を江東区に来て走ってんねん!『おまえは大阪におったらええ』とわたしは言いたいですよ。なんで大阪の知事が東京の江東区まで出てくるんですか。やることいっぱいあるやろう」と休日を返上して遠征してきた吉村氏をバッサリ切っていた。
辻元氏の演説は夕方に行われたもの。実はこの日、辻元氏に先がけ、維新の馬場伸幸代表が金沢氏の応援演説で立民をしっかりといじっていた。馬場氏は「政治家は選挙の時に約束したことはすぐに忘れます。そしてやりません。そんな国会議員は国会にはいりません。すなわち、立憲民主党の候補者をもう国会に送っていただかなくて結構です。有言実行である日本維新の会に所属する政治家をひとりでも増やしていただく。これがこれからの日本のためになる」などと語って金沢氏への支持を呼びかけていた。馬場氏の発言は昼間のもので、ネットニュースなどでも報じられており、辻元氏が“やり返した”形となった。