米紙「ニューヨーク・タイムズ」は13日、米ドジャース大谷翔平選手の元通訳水原一平容疑者が、銀行詐欺の容疑で訴追された問題について報道。違法賭博問題が露呈し、ドジャースを解雇となった3月20日の韓国での開幕戦の夜の様子の詳細を報じた。
これまで明らかになっていたのは、試合後にクラブハウスで水原容疑者がチームに対して、ギャンブル依存症であることや、大谷に肩代わりしてもらったことを告白。発言に違和感を覚えた大谷とはホテルで話し、そこで口座に勝手にアクセスしたことなどを白状。大谷は代理人と連絡をとり、水原容疑者は解雇となった。
同紙によると、大谷と水原容疑者が話し合ったのは、クラブハウスでの告白から数時間後、真夜中の宿舎ホテルの地下にある会議室。そこで水原容疑者は自身の身を守るために、これまでチームメイトや関係者、問題の問い合わせをしてきたESPNの記者に話してきた説明への口裏合わせを大谷に求めたという。
大谷はこれを拒否し、代理人のネズ・バレロ氏を会議室に呼んだ。バレロ氏は別の通訳者も含め数人の関係者を集めた。この会合には水原容疑者の妻も参加したという。
水原容疑者は日本時間13日朝に米国で連邦地裁に出廷。法廷内では、黒スーツに白シャツ姿。足首に足錠がかけられていた。保釈保証金2万5千ドル(約380万円)が設定され、水原容疑者は保釈された。パスポートの提出、大谷との接触禁止、ギャンブル依存症治療などが保釈条件となった。パスポートの引き渡しを命じられ、ギャンブルやカジノへの入場を禁じられた。また、大谷投手とは接触しないよう指示されたほか、ギャンブル依存症プログラムに参加するよう命じられた。
同容疑者のフリードマン弁護士は声明で「法的手続きに協力し続けており、この事件をすみやかに解決するために政府との合意に達することを期待している」と述べた。水原容疑者は「大谷投手、ドジャース、MLB、彼の家族に謝罪したい」と意向を示したという。