対戦型アクションシューティングゲーム「オーバーウォッチ」の韓国プロゲーマーで、ユーチューバーのリュ・ジェホンが20日明け方(現地時間)、交通事故に遭うも医療ストライキ騒動に巻き込まれ治療が受けられず、8時間ほど放置されていたことが分かった。リュのYouTube関係者らが明かした。
リュのYouTube関係者は同日、「リュ氏が20日明け方に交通事故に遭い、手術を受け入院中だ」とコメント。「そのため、次の『オーバーウォッチ』大会に出場することができず、他の選手が代わりに出場することになった」と伝えた。また「詳しい事情は後日、本人が話すので、早く回復できるよう応援してほしい」と付け加えた。
その後、リュ・ジェホンとともに、かつて「オーバーウォッチ」で活動していたキム・ドヒョンが「ジェホンお兄さんが交通事故で大けが負い、夜中の2時~3時ごろに救急病院へ運ばれた。しかし、その病院に医師の方たちはおらず、20~30軒ほど病院へ電話をしたが、やはりほとんどの病院に医師はいなかった」と説明。
結局「朝の10時まで(8時間近く)耐えて、ようやく手術に入った。一睡もできなかった。聞いたところによると、バイタルチェックをするほど危険だったそうだ。治療をすぐに受けられず、本当に大変な事態になるところだった」と憤った。
そんな中、手術を無事に終えたリュ・ジェホンが自身のインスタグラムを更新。「病院を転々としたのは事実だが、僕を手術してくれた病院が8時間放置したわけではなく、むしろ受け入れてくれてありがたかった。誤解しないでほしい。早く回復できるよう努める。心配をおかけして申し訳ない」と投稿している。
韓国では6日、政府が医学部定員を2025年度入試から2000人増員することを決定し、専攻医がこれに反発。多くの病院で、医療陣が続々とストライキを決行した。そのため、医師不在を埋めているスタッフの疲労が蓄積されている状態だ。大韓看護協会によると、19日午後6時基準で協会が運営する〝現場看護師悩み相談センター〟には、計134件の通報があったという。
保健福祉部は同日午後10時基準、主要94件の病院で所属専攻医の約78.5%である8897人が、退職届を提出したことが確認されたと明かした。専攻医団体である大韓専攻医協議会は、緊急代議員総会で「医学部増員計画全面白紙化」「業務開始命令の全面廃止」「専攻医修練環境改善」などを政府に要求している。