猛暑なのに...電気代高騰で7割超が「エアコン使用控える」→メーカーは”節電ポイント4選”での使用促す

松田 和城 松田 和城
画像はイメージです(Lazy_Bear/stock.adobe.com)
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 各地で猛暑日となる増え、いよいよ夏本番。エアコンの使用頻度も増えているだろう。一方で、空調大手メーカー・ダイキン工業の調査によると、電気代高騰の影響で7割超の人が「エアコンの使用を控えようと思っている」という。ダイキン工業は熱中症予防でエアコンの使用を呼びかけるとともに、”節電ポイント4選”を明かした。

 ダイキン工業では、大手電力7社による電力料金の値上げが実施された6月以降、顧客等から「節電・省エネ」に関する問い合わせが昨年以上に増加。これを受けて、節電の情報発信を強化している。

 6月中旬に全国20~59歳の男女527人を対象に実施した「エアコンの節電に関する実態調査」では、「エアコンの使用を控えようと思う」と答えた人が7割超にのぼった。同社担当者は「電気代の高騰が続いておりますが、熱中症発生場所のうち最も多いのは『住居』で、熱中症で亡くなった方の約9割はエアコン不使用だったというデータもあります」とし、熱中症のリスクを訴えた。

ダイキン工業が回答した”節電ポイント4選”は以下の通り

①室内機のフィルター掃除と、室外機周辺の整理整頓

 同社担当者によるとフィルターを1年間掃除しなかった場合、消費電力量が約25%無駄になるという。「また、弊社が一般のお宅で計測したところ、フィルターに約3年分のホコリがたまっている場合、消費電力量が約1.5倍になる結果となりました。さらに、約3年分のフィルターのホコリに加えて、室外機周辺の空気の流れも妨げられていた場合、消費電力量が約2倍という結果となりました」。

②エアコンのスイッチを頻繁に入り切りしない。

  30分程度の外出であれば「つけっぱなし」にしておいた方が、節電につながりやすいという。「エアコンは、スイッチを入れた後に、室内を涼しくする際に多くの電力を消費します。室内が涼しくなってしまえば、それを維持するための運転をするため、スイッチを入れた後ほどの電力は消費しません。エアコンのスイッチを頻繁にオンオフしてしまうと、室温が高まるタイミングが増え、その都度、スイッチを入れるたびに室内を涼しくするため、比較的多くの電力を消費します」。

③室内の「温度ムラ」を抑える。

  暖かい空気は上昇する性質があり、夏場の室内では、天井付近と床付近の空気の温度に差が出る「温度ムラ」が起こりやすくなる。担当者は「冷房運転時に温度ムラができていると、エアコンが『室内はまだ設定温度に達していない』と判断し、人がいる床付近は十分涼しくなっていても、必要以上に運転してしまうことがあります。快適性の低下だけでなく、エアコンへの負荷が上がり、消費電力の増加につながります」。エアコンの風向を水平にしたり、扇風機やサーキュレーターなどを使って室内の空気を撹拌することが効果的だという。

④室内にできるだけ熱を増やさない。

「エアコンは、室内の空気中の熱を屋外に逃がして、室内の熱を減らすことで部屋を涼しくしています。室内に熱が増えると、それだけ多くの熱を外に追い出さなければならず、エアコンにかかる負荷が増加します」。窓の外にすだれを垂らして窓の内側に入ってくる熱を減らしたり、使わない家電製品などの発熱体の電源を切ったりして対策する。

 電気代を気にしてエアコンを使用せず、熱中症になってしまったら本末転倒である。担当者は「電気代の値上げありますが、夏場、上手に節電に取り組んでいただき、快適な生活を送っていただきたいと思います」と呼びかけた。

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