バーチャルヒューマンの「Ria」が、2月13日から新日本製薬が展開するスキンケアブランド「パーフェクトワンフォーカス」の中国市場におけるブランドアンバサダーに起用された。中国市場で日本企業が日本のバーチャルヒューマンを起用するのは初めてという。その狙いを同社に聞いた。
同ブランドは今年1月から中国市場に本格進出。中国ではZ世代を中心に、メタバースやバーチャルヒューマンへの関心が高まっており、ブランドのターゲットである20~30代女性への訴求力が見込まれた。
広報担当者は「弊社は『美と健康の「新しい」で、笑顔あふれる毎日をつくる。』を掲げており、前例のないことを目指した中で、デジタル先進国の中国では親和性が高いと考えました。また、コロナ禍が収束せず国境を超えるのが難しい中、バーチャルだからこそ現地に行って一緒に写真が撮れるという、生身の人間には出せない“いい意味での違和感”が、話題性を生み出せるのではないかと考えました」と説明した。
Riaは2019年4月にバーチャルヒューマンの制作・プロデュースを行うAww社からモデルデビュー。緑髪にイメージチェンジをした後には同じくバーチャルモデルの「imma」の弟「Zinn」との交際を発表した。昨年のミスiD2022では新しいヒロイン賞・ViVi賞を受賞し、注目を集めた。Imma、Zinn、Riaを擁するAww社はこれまで、ポルシェ、KDDI、KATE、楽天、三井不動産などのブランドとコラボ、バーチャルモデルは国内外のメディアで活躍を続けている。
Riaは中国向け口コミ投稿アプリ「RED(小紅書)」で登録者数1・4万人を誇り、現地のインフルエンサーKOLとのツーショット写真をSNSに投稿するなど、中国での活動が目立っていた。
広報担当者は「Riaさんは『もっと自分の可能性を知りたい』とミスiD2022に自ら応募して受賞しています。自分らしく好きなことで楽しみたい!という前向きかつ積極的な姿勢にブランドとして共感しています。現代社会で活躍するにはストレスがつきものです。Z世代の理想のライフスタイルやイメージを作っていく上では、Riaさんのストレスフリーで生き生きとした姿、キラキラ輝くキャラクターは、憧れを持たれる部分だと思います。現代女性の心に寄り添って、そういったところをプロモーションしたいと考えています」と意気込みを示した。
一般的に人間の芸能人、インフルエンサーと異なり、炎上騒動や不祥事、プライベートから影響を受けることが少ないとされるバーチャルヒューマン。モデル、アンバサダーとして一層の活躍が期待されるRiaは、中国の「38女王節」に合わせ8日から、越境 ECプラットフォーム「天猫国際旗艦店」の店舗トップページに登場する。