万博で飛ぶ「空飛ぶクルマ」が公開 東大阪市の市長が“ガチ試乗”「乗り心地は固いなという感じ」

 2025年の大阪・関西万博での実用を目指す「空飛ぶクルマ」が、5、6日に大阪府・花園中央公園で開かれる「HANAZONO EXPO」で展示される。

 機体下部に多数の羽を持ち、ヘリコプターやドローンに近い見た目。中国の開発メーカーEHang社から買い取り、日本での実用化に向け実証実験を行う団体「MASC」が所有する機体を一般公開する。同団体の担当者によると、日本では有人飛行の実験は行われていないが、中国やドバイでは観光目的などですでに実用化されている〝クルマ〟だという。

 「空飛ぶクルマ」に明確な定義はなく、一般的に「電動」「自動(操縦)」「垂直離着陸」などの特徴を持つ航空機を指す。必ずしも道路を走行する機能を持つわけではなく、乗用車のように身近な乗り物になるイメージになぞらえている。

 展示される機体は、陸上の走行機能を持たず、最高高度は500メートル、最大速度は時速130キロメートル。通常は約25分間飛行できる。地上などから遠隔で操縦されるため、有人飛行となった場合も、乗客が機内で運転する必要はない。

 機内は2人乗りで、1席あたりの座面横幅は約47センチとコンパクト。各座席に乗用車のようなたすき掛けのシートベルトがある。機体前方にはモニターが設置され、操縦士とのやりとりに使ったり飛行情報を表示したりする。後方には「エアコン」もあるという。

 展示ブースを訪れた東大阪市の野田義和市長は機体に乗り込み、乗り心地を確認。「おそらく構造上(の都合)なんでしょうね」と理解を示しつつ、「乗り心地は固いなという感じ」「シートの質感はあまりよくない。もっと高級シートにしてください(笑)」と冗談まじりにぶっちゃけた。

 担当者は「軽量化が一番なので、どうしても固い」と説明。また、機体が前傾する走行中に適切な姿勢をとるため、停止中の座席が後ろに傾いてしまうことも「乗り心地の悪さ」につながると苦笑いした。5、6日の展示ブースでは、来場客の試乗や記念撮影を受け付ける。

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