100秒1000円であなたの脳波データ買います まさかの絵画化!都内で展覧会開催

松田 和城 松田 和城

 あなたの脳波がお金になる?〝多国籍クリエイティブカンパニー〟の株式会社Konelは、東京・アーツ千代田3331で世界初の脳波買い取り企画「BWTC Trade Week」(7月30日~8月9日)を開催。来場者から100秒1000円で買い取った脳波データが絵画として生まれ変わり、さまざまな価格で販売される。

 白に囲まれた無機質な空間で、自動買い取り機による脳波計測が行われる。来場者は氏名のイニシャル、性別、年齢の情報の他「今から100秒間何を考えるのか」の内容を入力。額にカチューシャのような専用機器を装着後、100秒間思考する。計測を終え、印刷された脳波データのレシートを見ると、線の濃淡の違いで集中している時間帯が視認できる。期間中、総額100万円=1000名分に達するまで買い取りは実施される。

 脳波絵画は展示即売会で販売される。同社のプロジェクトデザイナー・出村光世氏によると、販売価格は絵画によって異なるといい「例えばタイトル『富士山』でこの見栄えは面白いとか。メンバーの主観ですが、絵柄とタイトルの組み合わせで決めています」と説明した。

 「不透明なデータの価値」の明確化と「脳波の大衆化」を掲げ、1年前から計画に着手した。出村氏は見どころについて「自分の内側から出た情報がどう価値として変換されてるのかが面白いと思う。買い取り体験をしていただいて、いつもと違う気分で絵と向き合い価値のバランス感覚について考えていただければ」と語った。

 展示会の入場料は無料。以前買い取った1時間強の脳波データを表した縦2メートル、横3メートルの大作を含む、さまざまな脳波絵画を公開。回数制限は設けていないため、出村氏は「期間中何度も来てほしい」と期待を寄せる。「『お金がほしい』で来場される方がいてもいいですし、新しい体験がしたかったり、絵画に興味があったり、年齢、ジャンルを問わず来ていただければ」と呼びかけた。

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