映画「タイタニック」「オーメン」などで知られた英国出身の俳優デヴィッド・ワーナーさんが死去した。80歳だった。24日、ロンドン郊外にあるエンターテイメント業界の人々のためのケアホーム「デンヴィル・ホール」で、がんに関連した病気で帰らぬ人となったという。
遺族は声明を発表。訃報を伝えた上で「過去18カ月、彼らしい品位と尊厳を持って診断に立ち向かいました。60年間、彼は尊敬される舞台やテレビ、音声、映画俳優でした。ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーでの舞台キャリアには、時代を定義した『ハムレット』、1960年代の『薔薇戦争』でのヘンリー6世、2008年の『ヒストリーズ・サイクル』でフォルスタッフなどが含まれます。彼は私達、彼の家族や友人から非常に偲ばれることになり、優しい心をもった、寛大で思いやりのある男性、パートナー、父親として思い出されることでしょう。その偉大な仕事の遺産は、長年多くの人々の人生に触れてきました。私達は、悲痛の中にあります」と故人を偲んでいる。
「オーメン」で演じたカメラマン、ジェニングス役で知られたデヴィッドは、そのほか「バンデットQ」「トロン」「タイタニック」など100以上の映画に出演。最後の作品は「メリー・ポピンズ リターンズ」だった。
優れた舞台俳優でもあったデヴィッドは、ロイヤル・アカデミー・オブ・ドラマティック・アートで学んだ後、1962年に「真夏の夜の夢」で舞台デビュー、1963年にストラトフォード・アポン・エイヴォンのロイヤル・シェイクスピア・カンパニーに入り、「テンペスト」「ジュリアス・シーザー」「リチャード二世」「ハムレット」などに出演した。