男子テニスのラファエル・ナダル(スペイン)は14日、試合中のやじで精神的ダメージを受けたという女子の大坂なおみ(24)=フリー=に同情しながらも、35歳の第一人者としてテニス選手には苦境に対処する準備が必要でもあると語った。
12日に行われたBNPパリバ・オープンのシングルス2回戦で、大坂はポリーナ・クデルメトワ(ロシア)に0-6、4-6でストレート負け。試合中に観客席からやじを浴びせられて涙を流したことが物議をかもしていた。
四大大会最多21勝を誇るナダルは「彼女のことは非常にかわいそうだと思う」とする一方で、「現実にはそういったことが起きてしまう。たとえ(やじを)聞くのが嫌だとしても、われわれはそのために準備しなければならない。衆人の前に出る時に起こり得るこの種の問題に耐える必要がある」との見解を示した。
また「おそらく、なおみはこの種のメンタル(ヘルス)問題で非常に苦しんでいるのだと思う。私が彼女に唯一望むのは、その状況から回復すること、そして彼女の成功を祈る」と立ち直りを願った。
今回の"騒動"について、ネットでは、甘さや弱さを指摘する声や、試合での誹謗中傷は許されるべきではないという声などさまざまな意見が噴出している。昨年は全仏オープン辞退などメンタルヘルスの問題で揺れた大坂は、今年1月に復帰していた。