「耐え子の日常」で注目!漫画家・そろそろ谷川が描く"裏切りのギャグ"の世界 本人を直撃

KOJIMA KOJIMA

2015年にTwitterで連載を開始したギャグ漫画『耐え子の日常』。どんな目に遭っても、耐えて、耐えて耐えまくり笑顔で生きる辛抱堪え子の日常を描いたシュールな作風が話題となり、現在ではInstagramフォロワー46万人、Twitterフォロワー16万人、書籍化やテレビアニメ化もされる人気作品に成長している。

作者のそろそろ谷川さんは『秘密結社 鷹の爪』などの作品で知られるDLEの社員。アニメ監督、脚本家としてもさまざまな作品を手がける注目のクリエーターだ。谷川さんはどのような思いで作品制作に臨んでいるのだろうか。

KOJIMA:『耐え子の日常』『正義のミカたん』『ヤバイ美女とテルオくん』など谷川さんの漫画はどれもクスっと笑える面白さにあふれています。ネタやギャグなどを考えるのは昔から得意だったのでしょうか?

そろそろ谷川:昔からお笑いが大好きで、学生時代はお笑いの構成作家を目指した時期もありました。

KOJIMA:影響を受けた漫画作品はありますか?

そろそろ谷川:『ピューと吹く!ジャガー』『ギャグマンガ日和』です。小学生の頃から読んで笑い転げていました。

KOJIMA:『ギャグマンガ日和』は思わず声を出して笑ってしまいますよね。イラストや漫画はいつから描かれるようになったのでしょうか?

そろそろ谷川:社会人になってアニメ監督を目指すようになった頃、なかなか企画が通らずうまくいかない時に「ひとりでも出来ることから始めたい!」と思い、初めて描いた漫画が『耐え子の日常』でした。

KOJIMA:初めて描いた漫画でこんなに人気が出たんですね!谷川さんが漫画のストーリー作りでこだわっている事をお聞かせ下さい。

そろそろ谷川:4コマが好きなので「起承転結」は意識していて、「転」と「結」でいかに読者の想定を上回れるかをこだわっています。

このジャンルの最大の魅力は最短で面白さが伝わるところだと思います。たった1ページで人を笑わせることができるところがギャグ漫画の最大の魅力です。想定内の展開だとガッカリされてしまうかなと思い、常に裏切りを意識しています。

KOJIMA:私も「そう来たか!」とまんまと裏切りにやられています(笑)。『耐え子の日常』がファンの心を掴み続けている理由は何だと思いますか?

そろそろ谷川:つい応援したくなる「慎ましい耐え子のキャラ性」に共感してもらえているのかなと思っています。

KOJIMA:アニメの耐え子は声がプロの声優ではない田中さんだからこそ魅力的になっていると感じます。田中さんを起用した理由をお聞かせ頂けますか?

そろそろ谷川:「せっかくアニメ化したのにプロの声優を使ってもらえない」ところが耐え子らしくて面白いと思って素人の田中さんを起用しました。演技や歌も良い意味でぎこちないところが耐え子らしくて適役だと思っています。

KOJIMA:次回予告も評判ですが、Youtubeでも谷川さんが内容を考えられているのでしょうか?

そろそろ谷川:はい、全てがウソの次回予告なのですが、コメント欄を見てみると意外と毎回楽しみにしてくれている人が多いので考えるのも楽しいです。

KOJIMA:ブログでは毎日新作を掲載されていて、ネタの引き出しの豊富さに驚きます。漫画のネタはどんな時に考えていらっしゃるのですか?

そろそろ谷川:考える時間を作ると疲れてしまうので常に薄っすら考えています。日常生活でふとネタになりそうなものを見つけたらスマホにメモっています。

KOJIMA:実話をネタにした事はありますでしょうか?

そろそろ谷川:耐え子が、コンビニで肉まんを買おうと思ったら後ろに人がたくさん並んでいることに気付いて「肉まんを買うのやめておこう…」と気を使うシーンなど実体験です。

KOJIMA:作品中でご自身に似てるなと思うキャラクターはいますか?

そろそろ谷川:個性的でぶっ飛んだキャラばかり登場しているのですが、私自身は人として普通なので、あえて言うなら『ぼくの彼女、ヤバにゃん』の「タマくん」かなと思います。

KOJIMA:次にアニメ化したいと思っている漫画はありますでしょうか?

そろそろ谷川:「ヤバにゃん」を家族で楽しめるような歌モノのアニメにしたいと思っています。また今まで挑戦したことがないようなストーリー漫画なども制作中ですので、新作を楽しみにしていただけたら幸いです。

 ◇ ◇

そろそろ谷川さんプロフィール


株式会社DLEで働く社員であり、漫画家・アニメ監督・脚本家。

2015年にツイッターで連載を開始した漫画『耐え子の日常』は大反響を呼び、書籍化やテレビアニメ化をするに至る。またアニメ版の『耐え子の日常』では、自ら監督・脚本を務める。

最近では『ぼくの彼女、ヤバにゃん』『人生観察のアイ』『正義のミカたん』など、新たな人気コンテンツを次々と生み出している。

ペンネームの名付け親は放送作家の高須光聖氏である。

そろそろ谷川Instagramアカウント:https://www.instagram.com/srsr_tani/

『耐え子の日常』Instagramアカウント:https://www.instagram.com/taeko_ol

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あふれ出すアイデアを元に驚異的なペースで作品を発表し続けるそろそろ谷川さん。今後はストーリー漫画にも挑戦してゆくとのことだが、漫画家としてどのような新境地を拓いてゆくのか楽しみでならない。

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