話題の「鉄道アイドル」ってなに?元祖・木村裕子さんに聞いたルーツと現状

橋本 菜津美 橋本 菜津美
 鉄道アイドルの元祖とされる木村裕子さん
 鉄道アイドルの元祖とされる木村裕子さん

 近年、嗜好の細分化によりさまざま新ジャンルが生まれつつあるアイドルシーン。中でも注目を浴びつつあるのが「鉄道アイドル」だ。鉄道アイドルとはその名の通り、鉄道に因んだ歌を歌ったり、鉄道イベントに出演したりと、鉄道業界や鉄道ファンに寄り添った活動を展開するアイドル。鉄道アイドルになる背景は人それぞれだが、2005年に初めて鉄道アイドルを名乗ったのは木村裕子さんと言われている(※現在は「鉄旅タレント」として活動)。鉄道アイドルとは一体どのような経緯で生まれたのだろうか。木村さんに話を聞いてみた。

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 橋本菜津美(以下「橋本」):事務所オーディションへ送る履歴書に「趣味:乗り鉄・鉄道グッズ集め、特技:車内販売員の放送、PR:明るい性格の鉄道ヲタク」と書かれたというエピソードが印象的でした。木村さんは初めから鉄道に関わる活動がしたかったのでしょうか?

 木村:私は名古屋出身なのですが、東京に進出したくて色んなオーディションを受けたんです。インパクトのある履歴書でないと書類が通らないと思い、趣味が鉄道であることをアピールしました。当時は「芸能界で鉄道に関する仕事ができる」と思っていなかったので、その後の展開に本人が一番驚きました(笑)。

 橋本:当時は「鉄道好き=男性」のイメージが強かったのでインパクトあったでしょうね。木村さんは、いつから鉄道がお好きだったのでしょうか?

 木村:小さい子供の頃からよく近所の鉄橋の上で列車を眺めていました。足の下を通る列車を見てはしゃいでいたのを覚えています。

 橋本:過去にはJRの車内販売員をされていたことがあるんですよね?

 木村:当時、JRの車内販売員がアルバイトでできるなんて知らなくて、募集広告を見つけるとすぐに応募しました。実は、履歴書に鉄道好きをアピールしようと決めたのも、販売員をしていた時に出会ったお客様に「女の子で鉄道が好きって珍しいね」と言われたことがきっかけなんです。

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