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AIロボット「サリー」導入に待った! 舞台は米高校 先生も地域も猛反発 ラブドール企業との関連に懸念

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※写真はイメージです(EduLife Photos/stock.adobe.com)
※写真はイメージです(EduLife Photos/stock.adobe.com)

 米ニューヨーク州のサラマンカ高校で計画されていたヒューマノイドロボットの導入が、教員や地域社会からの猛反発を受けて一時停止へと追い込まれた。生徒のプライバシー保護への懸念に加え、開発企業が過去にラブドールメーカーを買収していた経歴が発覚したことが大きな波紋を広げている。

 管轄するサラマンカ市中央学区は、カナダ・トロントに拠点を置くテクノロジー企業「Realbotix」とのパイロットプログラムについて、生徒の個人情報保護策を再検討し、地域住民からの意見を収集する間、計画を一時停止すると発表した。

 学区は声明の中で「適切なプライバシー保護措置を確実に講じ、地域社会からの意見を反映させることは、このプロセスの重要な要素である」と述べている。

 提案されていたプログラムでは、同高校に「サリー」という名のヒューマノイドロボットが導入される予定であった。Realbotix社によると、約5万8000ドル(約950万円)の同ロボットは自然な会話、表情、リアルタイムの反応を通じて、双方向的な学習体験を提供するよう設計されているという。

 同社はこのロボットが教師に取って代わるものではなく、生徒の参加を促し、先端技術に触れる機会を提供することを目的としていると説明した。しかし、Realbotix社の過去の経歴が明らかになると、計画は即座に批判にさらされた。同社は2023年に、ラスベガスを拠点とするラブドールメーカー「Simulacra」を買収しており、教育関係者からはその技術が学校現場に適しているのかどうか疑問視する声が上がった。

 ニューヨーク州教職員組合「New York State United Teachers」のメリンダ・パーソン氏も、この提案を強く批判しており、「ラブドールと関連のある企業が製造したロボットが、私たちの教室に入る余地などない」と断じた。パーソン氏は生徒たちに必要なのは人工知能システムではなく、教師や支援スタッフとの人間的な関係であると強調。「教育者は生徒が苦戦していることに気づき、成功したときは祝福し、将来どのような人間になれるかを発見できるよう手助けする。ロボットにはそれができない」と続けた。

 なお、同高校の教員たちもデータセキュリティに関して懸念を表明し、生徒情報の収集、保存、保護の手法に疑問を呈している。また、サラマンカ教員協会のレイシー・ピルブラッド氏は、教職員がソフトウェアのセキュリティやロボットの録画機能について強い不安を抱いていると語った。

 さらに、同高校にはネイティブアメリカンの生徒が多く在籍しており、ニューヨーク州北部のセネカ・ネイション保留地内に位置していることも議論を呼んでいる。代用教員を務めるシエラ・メイ・エイブラムス氏は、ネイティブアメリカンコミュニティが受けてきた有害な実験や不当な政策の歴史に言及し、なぜこの学校が実証実験の場に選ばれたのかと強い不信感を示した。

 一方、Realbotix社のアンドルー・キグエルCEOは学区の決定を尊重し、さらなる検討を支持すると表明。「このプログラムが実証可能な安全性を備え、学区から全面的に承認され、教員から強力な支持を得られることを望んでいる」とコメントしている。

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