akiya_b

【中学受験】家庭教師探しに四苦八苦…「予約がいっぱい」「当日ドタキャン」理想の教師に出会うまでの紆余曲折とは

受験

野田 茜 野田 茜

 中学受験では、塾に通っていても苦手科目の補強や直前の仕上げのために家庭教師を利用する家庭は少なくない。筆者の家では、長男(現在高校1年生)が塾なしで中学受験に挑んでいた際、子どもへの直接指導ではなく親が学習状況を相談し、プロの第三者からアドバイスをもらう場として、家庭教師を利用していた。

 しかし、すぐに「この人だ!」と感じられる家庭教師に出会えたわけではない。長男が小4から小6までの間に出会った家庭教師は5人。その体験から見えた家庭教師探しの現実をお伝えしたい。

 1人目は小4の春、国語専門の家庭教師だった。長男が中学受験の勉強を始めるにあたって、筆者の家では夫が算数・理科、筆者が国語・社会と夫婦で分担していた。学生の頃から国語は得意科目だったものの、親として受験指導の経験はまったくなく、不安を感じていたため保護者向けの国語の本を読みあさっていた。

 そんな中、ある本に出会い、さらにその著者のブログを通じて、家庭教師としても活動していること、また保護者向けの国語勉強会を開催していることを知った。そこで小4の春、自宅へ来てもらい、1時間ほど国語の学習について相談した。当時は「子どもに家庭教師は早い」と考え授業は依頼しなかったが、小6でお願いしようとしたときには既に予約でいっぱい。また国語専門だったため他科目の相談ができず、この1回で終了した。

 続く2〜3人目は印象に残らない出会いだった。小4の年末、4科目対応の家庭教師に小5での進め方を相談したが、印象が薄く1回で終了。小5の夏にも別の家庭教師に学習相談を依頼したが「可もなく不可もなく」という感想にとどまり、この頃から「家庭教師探しは思った以上に難しい」と実感し始める。

 4人目との出会いは小6の夏。長男への直接指導を決意し、新たな家庭教師を探した。最初の面談では感じが良く期待していたが、いざ授業が始まると教材準備が不十分で進め方もあいまい。極めつけは、まさかの“ドタキャン”で、約束の時間になっても現れず、電話をすると「忘れていました」と一言。謝罪もなく、不信感が高まったため、夏休みいっぱいの予定を数回で終了した。

 そんな中、転機は小6の8月に訪れる。SNSで知った5人目の家庭教師に相談し、初回面談で「この人だ!」と直感した。この先生は筆者が求めていた「学習計画コンサル型」で、子どもへの直接指導はないものの、保護者向けに学習の流れを整理し、月1回のオンライン相談で方向性を示してくれた。問題集の取り組み方から過去問の進め方、間違えた問題の類題選定まで学習全体を幅広くサポートしてもらい、かなり心強い存在となった。

 5人との出会いを振り返ると、良い家庭教師に巡り合うのは決して容易ではないと実感する。相性やタイミング、依頼する側の期待値も大きく影響するからだろう。特に筆者の場合、2人目以降は4科目対応という条件があったため、さらに候補者が限られた。

 良い家庭教師に巡り合うのは、条件や相性だけでなく、探し方によっても大きく左右される。筆者は指導内容だけでなく、人間性を知った上で依頼したいと思い、家庭教師はすべてSNSで探した。ただし、実際に会うと期待とは違っていて、がっかりしてしまうことも少なくなかった。その人自身の問題もあれば、単純に合う合わないもある。家庭教師派遣会社への依頼や知人からの紹介など、複数の手段を組み合わせることで、より良い家庭教師に出会う確率は高くなると思う。

 家庭教師探しは想像以上に時間と労力がかかる作業だが、最終的に理想の先生と出会えた時の安心感と成果は、それまでの苦労を十分に補うものだった。これから家庭教師を検討される方には、「簡単には見つからないもの」という心構えで少し早めに動いてみると安心だと思う。

<プロフィール>

野田 茜

 2男1女のママライター。2022年、高1長男が完全塾なしで中学受験をし、偏差値(四谷大塚)60半ばの中高一貫校へ進学。現在、小5次男が通信教材を利用し自宅学習で中学受験に挑戦中。自身は中学受験未経験で大学まで公立育ち。中学受験の問題の難易度にまったく歯が立たず、逆に子供に教えられる。「ママ、教えてあげよっか?分かる?」と次男に心配される日々。

よろず〜の求人情報

求人情報一覧へ

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース