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【中学受験】“プロの知見”を部分使い 家庭主導で進める外部リソース活用術

受験

野田 茜 野田 茜

 中学受験に挑戦する子どもの勉強方法というと、週に何度も塾に通うスタイルを思い浮かべる人が多いかもしれない。しかし近年では、家庭の方針や子どもの特性に合わせて、さまざまなサービスを利用して学習環境を整える家庭も増えている。

 筆者の家でも、長男(現在高校1年生)と次男(現在小学5年生)は塾には通わず、通信教材やプロ家庭教師の学習コンサルティングなどを活用している。

 2022年に中学受験を終えた長男の場合、日々の勉強は塾の公式サイトで市販されているテキストを使い、家庭で進めた。教えるのはすべて親で、定期的な軌道修正のために半年に一度、フリーのプロ家庭教師による学習相談を利用し、成績の分析や今後の進め方についてアドバイスを受けていた。

 さらに小6後半には、別のフリーのプロ家庭教師による学習コンサルティングも利用している。月1回30分、オンラインで親が面談し、直近1カ月の成績や勉強内容から、次の1カ月の進め方を相談する形式だ。ここでは子どもへの直接の指導はなく、過去問の選定や取り組み方についてプロの目線で助言を受けた。

 現在、次男も同じく塾なしで中学受験に取り組んでいるが、進め方は長男とは少し異なる。長男のときと同じ種類のテキストに加え、その内容を解説する動画も利用している。基本の学習は、動画を見ながら次男が自分で進め、わからないところだけを親や兄に質問するという、自学ベースのスタイルだ。

 現時点ではプロの学習コンサルは利用していないが、小6の後半には長男同様、過去問の進め方についてプロの意見を仰ぐ予定でいる。理由は、過去問の全体像をどう組み立てるか、経験のない親には難しいと感じているからだ。

 なお、長男のときに利用していた「半年に1度の学習相談」については、次男では利用していない。すでに長男の経験があることから、夫と相談しながら家庭内で方向性を確認しつつ進めている。

 長男と次男、それぞれ異なる手段を選びつつも、共通しているのは「必要な部分だけ、必要な外部の力を借りる」という姿勢だ。手厚く教える部分は家庭で担い、第三者の視点がほしいところだけを外注する。その分、時間もお金も効率的に使えていると感じている。

 もちろん、すべての家庭にこの方法が向いているとは限らない。外部サービスを選ぶには、それぞれの特徴を見極める力や、情報収集にかける手間も必要だ。ただ、自分でカスタマイズして受験環境を整えたい家庭にとっては、自由度の高いスタイルと言えるだろう。もし今利用しているサービスや環境に少しでも疑問を感じたら、一度立ち止まって、さまざまな選択肢を試しながら自由に組み合わせてみるのもひとつの方法だ。

<プロフィール>

野田 茜

 2男1女のママライター。2022年、高1長男が完全塾なしで中学受験をし、偏差値(四谷大塚)60半ばの中高一貫校へ進学。現在、小5次男が通信教材を利用し自宅学習で中学受験に挑戦中。自身は中学受験未経験で大学まで公立育ち。中学受験の問題の難易度にまったく歯が立たず、逆に子供に教えられる。「ママ、教えてあげよっか?分かる?」と次男に心配される日々。

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