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山歩きで落ちている栗を拾ったら泥棒!?国有林や公道でもNG…「犯罪」になる法的リスクとは【弁護士が解説】

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秋の行楽シーズン、旅行先の山道を歩いていると足元に転がっている立派な栗の実。「自然に落ちているものだし、誰のものでもないから」と軽い気持ちで拾って持ち帰ろうとしたところ、地主や山林の管理人に咎められトラブルになってしまうことも。

山道や公道に落ちている栗であっても、勝手に持ち帰る行為には法的な問題が潜んでいるようだ。そこで「落ちている栗拾い」の違法性や問われる罪について、まこと法律事務所の北村真一さんに話を聞いた。

ー山道や道路に落ちている栗を持ち帰ると、何の罪になりますか?

山道や道路であっても、山林や土地には所有者が存在し、そこに落ちている栗も土地所有者や樹木の所有者の財産となります。無断で拾って持ち帰る行為は窃盗罪(刑法235条)に問われる可能性があります。

仮に管理者の占有を離れたとみなされても占有離脱物横領罪(刑法254条)が成立します。「道路に落ちていて誰のものでもない」という主張は法的に通用しません。10年以下の懲役又は50万円以下の罰金(窃盗罪)などが規定されているため、安易に持ち帰るのは避けましょう。

ー「落ちている栗」と「木になっている栗」で罪は変わりますか?

適用される罪名や評価が変わる可能性があります。木になっている栗を直接手で摘み取ったり棒で落としたりして採集した場合、所有者の占有下にある財産を盗んだとして明確に窃盗罪と判断される可能性があります。

一方、地面に落ちている栗を持ち帰った場合も原則は窃盗罪ですが、管理が及んでいない場所と判断されれば占有離脱物横領罪(1年以下の懲役又は10万円以下の罰金もしくは科料)となることがあります。いずれにせよ、他人の所有権を侵害する違法行為であることに変わりはありません。

ー公園や国有林など、公の場所で拾うのも法律上NGでしょうか?

公の場所であっても勝手に持ち帰る行為は原則としてNGです。国有林に自生する栗や山菜などを許可なく採取すると、刑法の窃盗罪に加え、森林法違反(森林窃盗罪)が成立し、処罰される可能性があります。

また、公立公園などでは都道府県や市区町村の公園条例により、植物や果実の採取・損傷が禁止されていることが一般的です。個人の所有地ではない「公有地」であっても、国の所有物や公共の管理物であるため、無断で採取してはいけません。

ー意図せず他人の敷地の栗を拾った場合でも処罰されますか?

境界が曖昧で、他人の私有地や所有物だと知らずに拾ってしまった場合、刑事上の「故意」がないため犯罪として処罰される可能性は低いです。窃盗罪や占有離脱物横領罪には過失犯を罰する規定がないためです。

ただし、刑事責任を問われないとしても、民事上の責任は残ります。所有者から返還を求められた場合は、拾った栗を返却するか、消費してしまった場合は相当額を支払う不当利得返還義務(民法703条)が生じます。誤りに気づいたら素直に対応しましょう。

●北村真一(きたむら・しんいち) 弁護士
大阪府茨木市出身の人気ゆるふわ弁護士。「きたべん」の愛称で親しまれており、恋愛問題からM&Aまで幅広く相談対応が可能。

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