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ファミレス駐車場の木に車をぶつけて破損→「一切責任を負わない」の看板→修理費を請求できない?【弁護士が解説】

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ファミレスの駐車場に車を停めようとしたAさんは、バックで駐車中に後方の木の枝にリアガラスをぶつけ、ガラスがバリバリに割れてしまった。 

Aさんは「自分の後方確認が不十分だった」と反省したものの、駐車場には車止めがなく、木の枝も十分に剪定されていない。そこで「店側にも責任があるのではないか」と店舗に相談したが、「駐車場内での事故やトラブルには一切責任を負わない」という趣旨の看板があると言われてしまった。

しかし、店の話では以前にも同じ駐車場でタクシーが木の枝に接触し、リアガラスを破損する事故があったという。過去にも同様の事故があったにもかかわらず、対策が取られていなかったことに、Aさんは納得できない。

Aさんのように、店舗側の管理が原因で車を傷つけた場合、「一切責任を負わない」という看板があっても、修理費を請求できるのだろうか。若井綜合法律事務所の若井亮さんに話を聞いた。 

看板があっても免責とは限らない

ー駐車場に「事故やトラブルについて一切責任を負わない」と書かれていても、店舗側に賠償責任が生じるケースはありますか?

「責任を負わない」という趣旨の看板があっても、店舗側の賠償責任がなくなるわけではありません。

駐車場の設備や管理に問題があり、それによって利用者に損害が生じた場合、店舗側は損害を賠償する責任を負います。ただし、店舗側の責任は、設備や管理の状態、事故の状況、店舗側が危険を予測できたかなどを踏まえて判断されます。

ー今回のように、運転者の後方確認不足と、店舗側の設備・管理状況の両方が原因と考えられる場合、責任はどのように判断されますか?

事故の原因が運転者と店舗側の双方にある場合、運転者側の不注意の程度に応じて、店舗側が支払うべき賠償額が減額されます。過失相殺と呼ばれる仕組みです。 

そのため、「運転者がぶつけたから店舗側に責任はない」とも、「駐車場の管理に問題があったから店舗側が全額負担する」とも一概にはいえません。事故の状況や双方の過失の程度を踏まえて、賠償額が決められます。 

ー駐車場で車を破損させた場合、運転者は店舗に修理費を請求できるのでしょうか。また、請求する場合、どのような証拠を残しておくべきですか?

店舗側に管理上の問題があり、それが事故の原因と認められれば、修理費などを請求できます。請求を考える場合、事故直後に車の位置や設備の状態、接触した箇所などを写真や動画で記録しておくことが大切です。店舗に事故を伝えた日時や担当者とのやり取り、修理費の見積書なども保管してください。

今回のように店舗側の管理が問題となる場合は、過去に同じ場所で事故が起きていたことを示す資料も証拠となります。

ー駐車場の看板に「一切責任を負わない」と書かれていた際に、利用者が知っておくべき注意点はありますか?

「一切責任を負わない」と書かれていても、店舗側に法律上の責任があれば免責されるわけではありません。店舗側の責任は、事故の原因や駐車場の管理状況、危険を把握していたかなどを踏まえて判断されます。

運転者に不注意があった場合でも、駐車場の管理に問題があれば、その不注意の程度に応じて賠償額を減額したうえで、店舗側への請求が認められることがあります。 事故が起きた場合は、まずは事故の状況を記録しておくことが大切です。

◆若井亮(わかい・りょう) 弁護士
早稲田大学第一文学部を卒業後、慶應義塾大学法科大学院を修了。東京弁護士会所属。脅迫や恐喝、強要、ストーカーなどの不当要求への対応を中心に、男女間のトラブルなど幅広い案件を取り扱う。

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