俳優のケヴィン・スペイシー(66)は、ゲイコミュニティから常に「攻撃されている」と感じていたという。
2017年の性的不祥事告発を機に同性愛者であることを公表したケヴィン。それまで性的指向を隠し通していたことを「とても賢明だった」と考えていたが、実際には周囲で噂が飛び交っており、カミングアウトをしないことへの理解を示さないゲイコミュニティに対し、憤りを募らせていたという。
ポッドキャスト番組「Club Random」でコメディアンのビル・マーと対談した際、ケヴィンはこう語った。「僕は徹底的にカミングアウトを避けていた。誰にも自分のことを知られたくなかったし、もちろん、誰にもバレていない自分は『すごく賢い』と思っていたんだ。僕に関する噂は山ほどあった。ゲイだという話はたくさん出回っていたが、ただカミングアウトしていなかっただけなのに、ゲイコミュニティがそれを理解してくれるどころか、僕はいつも攻撃されていると感じていた」
ケヴィンは性的不正行為の疑惑を常に否定してきたが、3月には、性的暴行で自身を訴えていた3人の男性と、裁判に持ち込まれる前に和解に合意している。多くの男性に言い寄ったことは認めたものの、自身の行動に関する多くの告発は脚色されたり、あるいは「完全にでっち上げられたもの」だと主張している。「僕は多くの男性にアプローチしてきた。一部が事実であるケースもあるが、それは再解釈されたり、作り直されたり、あるいは完全にでっち上げられたりしている。特にアンソニー・ラップの件はそうだ。この件については、ニューヨークの連邦裁判所で我々が勝訴した」
こういった疑惑の余波でキャリアが急落したケヴィンだが、事態が好転することを期待しているそうだ。ここ数年の出演機会を得るための苦闘について、ビルが「10年間も業界から干されるというのは、重い刑期を科されたようなものだ」と語ると、ケヴィンはこう答えた。「以前ほど、自分が社会的な刑務所に囚われているような気分はしなくなった。人々が法廷での勝訴という事実を理解し始めると、今や『9年(干されれば)でも十分だったはずだ』と周囲も考え始めていると思う。以前よりずっと温かく迎えられていると感じているし、事態は私たちが望んでいた方向に進んでいると思う」
2017年、アンソニー・ラップは、10代の頃にニューヨークの自宅アパートでケヴィンから暴行を受けたと主張し、性的暴行および暴行罪で4000万ドル(約64.5億円)の民事訴訟を提起したが、ニューヨークの陪審団は最終的に、ケヴィンに対し、すべての訴因について無罪の評決を下した。
そんなケヴィンだが以前、時折「手を出しすぎた」ことを認めていた。「一線を越えていた。手を出しすぎたんだ。当時、相手が望んでいないとは知らずに、性的な意図を持って相手に触れていたんだ」と話し、その行為が「痴漢行為」に当たるかと問われると「Yeah」と答えていた。「『grope(痴漢行為)』という言葉は確かに奇妙な言葉だとは思う。個人的には、人を愛撫したことはある。優しく接してきた。それが私のやり方なんだ。誰かにアプローチするとき、攻撃的になりたくない。優しくありたい。相手が好意的に反応してくれるかどうかを見極めたい。だから、その言葉自体は、私の経験と結びつく言葉ではないと思う」