「バットマン」と称されたメキシコの自警団員が、窃盗容疑者を街灯柱に粘着テープで縛り付けた疑いで警察から指名手配されている。
6月13日以降、メキシコ西部のハリスコ州ラゴス・デ・モレノで、10日間にわたり少なくとも5人の男性がテープで縛られ、身動きが取れない状態で発見された。拘束された男性たちの多くは、顔に口ひげや猫のひげ、そしてスペイン語で「泥棒」を意味する「ラテロ」という文字が描かれており、一部の男性には切り傷や流血など、正体不明の自警団員による暴行とみられる負傷が確認されている。
さらに拘束されていた男性たちの頭上には、犯したとされる犯罪内容を詳述したピンクの警告看板が掲げられており、盗まれたとされる自転車が近くに放置されていた。
メキシコのジャーナリスト、ルイス・カルデナス氏は、法執行機関の対応の遅さに憤慨した謎の人物が自ら行動を起こしたとの報道を受け、この自警団員を「ラゴス・デ・モレノのバットマン」と表現した。
救急隊によって男性たちは解放されたが、地元警察は自警団員の捜索を続けており、現時点で逮捕者は出ていない。
ハリスコ州検察官のサルバドール・ゴンサレス・デ・ロス・サントス氏は、この一連の私刑事件を最優先で捜査すると発表。検察当局は男性たちの窃盗容疑についても捜査を行う予定だが、自警団員の行動の性質上、現時点では問題の5人は被害者として扱われている。