スティーヴン・スピルバーグ監督(79)が、業界がオリジナル作品への投資を継続しなければ、ハリウッドは「息切れしてしまう」と警告した。リブートや続編、スピンオフの量産に頼るのではなく、製作陣に対し「もっとオリジナルの物語を語るべきだ」と強く呼びかけている。
4月13~16日に米ラスベガスで開催された映画興行関係者向けイベント「シネマコン2026」に初登壇したスピルバーグ監督は、「既知のブランド化されたIP(知的財産)ばかりを作っていては、やがて勢いが尽きてしまう」と持論を展開。観客に視覚的な物語を届ける重要性を説き、新たな物語の創出が不可欠であると訴えた。
また、映画が配信や放送される前に映画館だけで見ることができる「劇場独占期間(シアトリカル・ウィンドウ)」についての重要性も説いた。配信を中心に据えたような興行展開もある中、ユニバーサル・エンターテインメントのドンナ・ラングレー社長が、2027年の公開作品から独占期間を45日間に拡大したことを称賛。スタジオ側に対し、さらなる支援として「60日、あるいは120日の独占期間」を求めるなど、劇場の価値を守る姿勢を鮮明にした。
同イベントでは、スピルバーグの新作SF映画「ディスクロージャー・デイ」(7月10日、日米同日公開)の新たな予告編も初公開された。エミリー・ブラント、ジョシュ・オコナー、コリン・ファース、イヴ・ヒューソン、コールマン・ドミンゴらが出演する本作は、異星人の到来を隠蔽しようとする政府の陰謀を描く。
スピルバーグ監督は、幼少期から抱いてきた宇宙への好奇心を本作に反映させたと語り、「世界は、宇宙において我々人類が唯一の存在ではないという事実を、より受け入れられるようになってきた。この映画は人々に多くの新たな疑問を抱かせるだろう」と、地球外生命体の存在を前提とした自信をのぞかせた。
一方で、スピルバーグ監督は他者の作品に対しても惜しみない賛辞を送っている。「エンパイア」誌に対し、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の「DUNE/デューン 砂の惑星」シリーズを「史上最も好きなSF映画の一つ」と絶賛。「特に第2作はドゥニがこれまでに製作した中で最高の映画だ。第3作が待ちきれない」と、ファンとしての熱い思いを明かした。