駅などで意図的に通行人にぶつかってくる、いわゆる「ぶつかり」行為。今、SNSではこの被害に泣き寝入りせず、勇気を持って抗議した体験談が注目を集めている。
こういった行為をする人のことを俗に「ぶつかりおじさん」と呼ぶが、実際は加害者の性別は限定されない。今回話題になったのは、駅でぶつかり行為にあったドキュメンタリー漫画家のあほすたさん(@yusaburukokoro)が加害者を走って追跡し、謝罪を要求した時の様子をまとめた体験談。
あほすたさんが謝罪を要求すると、加害者は反論、反撃することもなく「スイマセン」と謝ったとのこと。「髪の毛が黒いと思って…」と、見た目の“おとなしさ”でターゲットを決めていたとも明かされた。当時の状況について、投稿主さんに詳しい話を聞いた。
――ぶつかられた瞬間、とっさに抗議できたのには何か理由があったのでしょうか。
あほすたさん:今まで同様のぶつかりや、痴漢にあっても抗議することができなかったのですが、今回は友人へのプレゼント包装がグシャッとなってしまったんです。自分以外の人への被害だったことで、反射的に怒ることができました。もし自分への被害だけだったら、今までと同じで泣き寝入りしていたと思います。
――相手から謝罪を受けた際の気持ちは?
あほすたさん:この人はモンスターではなく、ただの人間なんだなと思いました。悪いことをしている自覚があり、自分に正当性がないのも分かっている。強い言葉に怯んで弱々しく謝罪する姿は、情けなくて哀れでした。
――加害者の人物像について。
あほすたさん:ものすごく普通のサラリーマンでした。スーツにリュック姿で清潔感もあり、どこにでもいるような中年男性です。そこがかえって「なぜこんなことを」と思わされました。
――加害者から「髪型や髪色で相手を選んでいた」と伝えられた時の感想は?
あほすたさん:もともと「外見が派手な方が被害にあいにくいのでは?」という予想はしていたのですが、まさか本人から素直に言われるとは思いませんでした。嫌な答え合わせができちゃったな、という感じです。
――最後に、この記事を通して伝えたいことはありますか。
あほすたさん: 今回、関わりたくなさそうに人々が通り過ぎる中で、たった1人、サラリーマン風の男性が最後まで見守っていてくれました。声こそかけられませんでしたが、最後に会釈を交わしました。その方の存在がとてもありがたかったです。街中で困っている人を見かけた時に、それぞれが出来る範囲で気にかけてあげられる社会になればいいなと思っています。
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SNSでは「勇気ある行動に拍手」「泣き寝入りしないのが大切」「私が黒髪に戻せない理由が詰まってる」などの反響が寄せられた。個人のモラルの問題が問われる中、被害者を孤立させない周囲の視線も、解決への重要な鍵となりそうだ。
あほすたさん X
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Webコミック 秋田書店のあほすたさん
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