ローマの名所であるトレビの泉を訪れる観光客は今後、噴水の正面エリアに近づくために2ユーロ(約370円)の支払いが必要となった。過度な混雑を抑え、歴史的建造物を保護する目的で導入されたもので、日中の混雑時間帯に限り適用される。広場からの眺めは、これまで通り無料で楽しめる。
この制度は一部の市立博物館で導入された5ユーロ(約930円)の入場料と共に開始され、ローマ在住者はいずれの料金も免除される。市当局は、これらの施策により年間約650万ユーロ(約12億円)の収益を見込んでおり、維持管理費や市民向けの無料博物館開放に充てるとしている。
モロッコから訪れた観光客イルハン・ムスバさんは、この変更を歓迎。英紙インディペンデントに対し、「以前は泉に近づくのが大変でした。とても人が多かった。今はとても簡単です。写真も撮れるし、気分もいいし、快適です。それに2ユーロなら高くありません」と語っている。
この有料化は過去1年間に実施された入場動線の分離実験を経て本格導入されたもの。パンテオンでも同様の混雑対策が行われており、昨年にはヴェネチアが日帰り観光客向けの観光税を導入するなど、ヨーロッパ各地でオーバーツーリズム対策が進んでいる。