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〝大穴狙い〟75歳の歌手・友川カズキが競輪の冠番組、恐怖漫画の巨匠が描いたTシャツもライブ限定で発売

北村 泰介 北村 泰介
半世紀以上も歌い続けるシンガー・ソングライターの友川カズキ。競輪愛好家として冠番組も持つ
半世紀以上も歌い続けるシンガー・ソングライターの友川カズキ。競輪愛好家として冠番組も持つ

 競輪愛好家として知られるシンガー・ソングライターの友川カズキ(75)が今月28日に都内のライブハウス「新宿ロフト」で公演を行い、会場では恐怖漫画の巨匠・日野日出志氏(79)が1979年に友川を描いたTシャツが限定発売される。また、友川がMCを務める競輪番組が19日に放送される。

 歌手だけでなく、画家、詩人、エッセイスト、俳優など多彩な顔を持つ友川だが、競輪への思いは筋金入り。ライブ中のMCでも「歌を歌っている場合じゃないんですよ。きょうは狙い目のレースがあって…」などと競輪の話を真剣に語り出すこともしばしば。デビュー50周年を迎えた昨年発売のアルバム『イカを買いに行く』には「2019立川グランプリ」と題された曲が収録され、「ケイリンは奥深き ぬかるみの里」といった歌詞の中に、同レースを制した「佐藤慎太郎」(※熱烈な虎党としても知られる競輪選手)の名が登場した。

 そんな思いが結実し、BS11で「友川カズキの競輪人生」と題した冠番組がスタート。19日夜8時から小倉競輪場からの生放送で第67回競輪祭(G1)初日の模様を届ける。「当たったらスゴいんです」という〝大穴狙い〟の「友川流車券術」と底知れぬ競輪の魅力を団長安田(安田大サーカス)と共に語る。

 本業の歌では代表曲「生きてるって言ってみろ」をはじめ、不世出の歌手・ちあきなおみに提供し、77年の紅白歌合戦で歌われた「夜へ急ぐ人」が今も世代を超えて注目されている。また、2000年代以降は海外での評価も高まって欧米やアジア各国で公演を行っている。

 今年は「生存確認コンサート二〇ニ五」と題して全国を回っており、「一切合切世も末だ」と銘打たれた今回の新宿公演では、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」(13年)の音楽を担当した大友良英がギター、伝説のロックバンド「頭脳警察」の石塚俊明が打楽器、世界的に活躍する「パスカルズ」のバンドマスターでもある永畑雅人(ロケット・マツ)が鍵盤などを担当。手練れのミュージシャンをバックに、友川がアコースティック・ギターの弾き語りで絶唱する。

 プロデュサーのサミー前田氏は当サイトの取材に対して「70年代のフォーク・ムーブメントから出現したアーティストではありますが、音楽的には参加ミュージシャンとの即興演奏のパートも多く、この日限りのスリリングなステージになると思います」と解説した。

 会場では日野氏が46年前に友川を描いたイラストをブリントしたTシャツを販売。背後に神社の鳥居や眼球が浮かぶ異世界で、血の色をした水の中で友川がギターを抱えているというホラー漫画の第一人者らしい作風だ。

 日野氏は今月5日に更新した自身のX(旧ツイッター)で「膵臓癌を宣告された」と公表し、年明けの切除手術と年末までは抗癌剤点滴などによる治療を続けることを報告した。

 今回のTシャツ企画は病状が判明する以前から予定されていたもので、前田氏は「SNSでTシャツの画像を公開したところ反響のすごさに驚いています。日野日出志が描く友川カズキのインパクトは強烈です。闘病を発表された日野日出志先生のご快癒をお祈りしております」とコメントした。

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