株式会社キュービックの運営する中学受験総合情報メディア「ツナガル中学受験(CUEBiC Inc.)」はこのほど、過去5年以内に中学受験(一般入試)を経験した子どもの保護者313人を対象に「転塾」に関する実態調査を実施、結果を公表した。
進度や講師が合わない、思ったように成績が伸びないなど、通っている塾を変更する「転塾」について、41.2%が「転塾した」と回答。また、タイミングを尋ねたところ、「5年生」が44.19%で最も多く、次いで「6年生(23.26%)」、「1~3年生(17.05%)」だった。5年生は授業のコマ数が増え、難易度が上がるなど勉強の負担が大きく変化する時期。さらに、志望校を本格的に見定め、現状の学力と目標とのギャップが明確になる時期でもあり、より子どものレベルに合った塾への切り替えという意味で、転塾の“最後のチャンス”として決断する家庭が多いことが推察される。
志望校の合格率では、「転塾しなかった子」の合格率が80.97%(184人中149人)だったのに対し、「転塾した子」の合格率は62.79%(129人中81人)と、約18%の差が見られた。
同社では、学力的に苦戦していた子どもが転塾したグループに多く含まれている「もともとの成績不振」と、新しい塾の授業スピードや学習環境が子どもに合わなかったり、通塾の負担が増えて体力を消耗して裏目に出た「転塾先とのミスマッチ」の二つが背景にあるとみている。そのため、転塾という「行動そのもの」が合格率を左右するのではなく、「なぜ転塾するのか」「その環境が本当に子どもに合っているのか」を見極める、その決断の内容こそが重要であるとしている。
◆ツナガル中学受験(https://www.tsunagaru-exam.jp/)