元大阪府知事・大阪市長で弁護士の橋下徹氏が4日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、「日本維新の会」の藤田文武共同代表に対して「たまたま禁止ルールがなく助かっただけ」と指摘した。
藤田氏は同日、「自身の公設第1秘書の会社に公金を支出していた」という「しんぶん赤旗日曜版」の記事について反論する会見を開いていた。秘書が代表を務める会社にビラなどを発注し、足かけ8年で約2000万円を支出したという報道。藤田氏は発注内容について「機関紙やポスター等のデザイン印刷業務、選挙区内での情勢調査業務、動画作成業務等」と説明。作業を迅速に行うという点で「仕事の質・スピードともに信頼できる発注先として業務上の合理性がある」とした。あらためて弁護士にも確認したとし「法的にはどこから切り取っても適正である」などと語った。
橋下氏は藤田氏の会見後にXに投稿。「維新の藤田共同代表は『適正』主張も、吉村代表は規定改める方針『疑義は生じ得る』“公金支出”問題」と題した報道を引用。「たまたま禁止ルールがなく助かっただけなのに。」とバッサリ切った。大阪府知事で維新の代表でもある吉村洋文氏が、今後、党の規定を改める方針を示したことを踏まえ、「今日から完全に内規違反の行為。堂々と適正だと胸を張れるものではない。」と指摘した。
橋下氏は騒動が持ち上がって以降、SNSや出演するテレビ番組などで繰り返し藤田氏を批判してきた。会見で「橋下さんと何かあったのか?」と質問された藤田氏は思わず苦笑い。「橋下さんとは特に何もありませんし、橋下さんの信念に基づいて維新スピリッツについて後輩たちに『こうあってほしい』『かくあるべき』というのを維新に向けてや、政治全体に向けられてると思いますから、そこに何の感情もありません」と確執は否定した。