赤ちゃんを育てていると、気づかぬうちにノイローゼ気味になり、気持ちが沈んでしまうことは少なくない。Instagramで育児漫画を描いているかばのきさんが、自身の長女・こつぶちゃんが幼かった頃の思い出を描いた『一人になりたかった日』でも、そんな育児にまつわる重たい気持ちになった話が描かれている。
それは、こつぶちゃんが1歳になる少し前の出来事。かばのきさんは、毎日をこつぶちゃんの世話に追われ、いつもで経っても終わりが見えない虚しさに襲われていた。そんな毎日に疲弊したかばのきさんは、ある日、行動する気力がなくなり床に座り込み憂鬱な気持ちになっていた。
その時、ふとこつぶちゃんのいる方から、りんりんと音が聞こえてきた。音のする方を見てみると、こつぶちゃんが一人で遊んでいるのだった。その後ろ姿を見たかばのきさんは申し訳なさと愛おしさが入り混じり、涙が溢れだした。
この経験から、かばのきさんは今ではSNSで「0歳育児が辛い」「涙出てくる」などの育児に疲れてしまった人の投稿を見ると、共感してハグしたくなるのだとか。そんなかばのきさんに、同作について話を聞いた。
ー1人になりたい気持ちは、当時よくあったのでしょうか?
そうですね、当時はしょっちゅう「一人になりたいな」と思っていました。赤ちゃんを育てていると細切れに空き時間が出来ることはあっても、まとまった一人時間ができることってそうないですよね。一人でゆっくり読書したり、考え事したいなあと思っていました。
ー当時の自分に声をかけられるとしたら、どんな言葉をかけたいですか?
「大丈夫だよー」と言ってあげたいです。子供が元気に過ごせたってだけでお母さんはめちゃくちゃ頑張ってるんだよー、と伝えたいですね。
ー成果が目に見えない子育ての中で、「報われた」と思える瞬間はありますか?
「成長が見えた時」ですね。何もできなかった子供が少しずつできるようになったり、以前興味を持たなかった事に対して急に意欲的になったりする時、「自分のしてきた事や伝えてきた事は無駄じゃなかったんだな」と思う事ができました。
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