akiya_b

「頑張ったね」祖母から届いた手紙に救われた…出産前の恐怖を和らげた“愛情の記憶” 作者に聞く【漫画】

カキMONO.1 カキMONO.1

大切な家族を失うことは深い悲しみを伴うものだ。そんな家族との別れについて、イラストレーター・おおやたまこさんが描いた作品が、SNSで多くの感動を集めている。

おおやさんにとって、祖母が握る大きくて丸いおにぎりは特別な存在だった。炊きたてのご飯を素手で握る祖母に「熱くないの?」と尋ねたところ、祖母は「全然熱くねぇよ」と笑顔で答えてくれた。

やがて時は流れ、おおやさんが第3子を妊娠していた頃、祖母は病気で亡くなった。葬式の当日は悲しみを実感できなかったが、数日後に祖母に似た人を見かけた時「もう会えないんだ」と現実を痛感するのだった。

それと同時に、出産への恐怖が膨らんでいくおおやさん。そんな時、亡くなったはずの祖母から一通の手紙が届く。手紙には、震える文字で「頑張ったね」と書かれていた。その手紙は祖父が祖母の荷物を整理していたら出てきたもので、赤ちゃんが生まれたら送るつもりだったようだ。病気でペンを持つのも辛かったはずの祖母。それでも応援してくれていたことに気づいた瞬間、恐怖で押しつぶされそうだった心がすっと軽くなったそうだ。

同作について、作者のおおやたまこさんに詳しい話を聞いた。

ーこの話を描こうと思ったきっかけはありますか?

祖母がいなくなったことは、今でも大きな寂しさとして残っています。けれど、ある日熱々のやかんを持っていた時に夫から「熱くないの?」と言われ、「少しずつ祖母の強さやたくましさに近づけているかも」と嬉しくなりました。寂しさは消えませんが、祖母は亡くなった今も私を支えてくれていると感じて、この気持ちを漫画に残したいと思いました。

ー祖母との思い出のエピソードがあれば教えてください。

祖母はとても働き者で、長期休みに会いに行っても家にいないことが多かったんです。そんな中で、一度だけ偶然お休みが取れた日に「私の泳ぎを見て」とプールに行ったことがありました。プールサイドからニコニコしながら私や兄を見ていた祖母の優しい笑顔は、今でも鮮明に心に残っています。

ー祖母の手紙をきっかけに「恐怖が解けた」とありますが、どのような感情の変化があったのですか?

3人ともコロナの影響で立ち合いや面会がなく、1人きりで出産に臨まなければなりませんでした。そんな中で祖母からの手紙を受け取り、まるで天国から祖母がそばに寄り添ってくれているような気がして、「1人じゃない」と思えるようになったんです。

<おおや たまこさん関連情報>

▽Instagram

https://www.instagram.com/otama.co/

▽X(旧Twitter)

https://x.com/otama_tw

よろず〜の求人情報

求人情報一覧へ

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース