英アナーコ（無政府主義）・パンクバンド「コンフリクト」のフロントマン、コリン・ジャーウッドさんが短い闘病の末、63歳で死去したことが2日、バンドの公式発表により明らかになった。家族によるオンライン追悼ページが開設され、動物保護団体の「ラスト・チャンス・アニマル・レスキュー」やフードバンク団体「トラッセル」への寄付が呼びかけられている。
コンフリクトの公式サイトにはバンドからのメッセージも掲載された。「バンドメンバーであり、親愛なる友人であったコリンの訃報に接し、どれほど悲しみ、動揺しているかを言葉で表現するのは難しいです。」と心の痛みを表現。「（家族の）ジェームズ、ジョージア、そしてコリンのご親族とご友人の皆様に、心よりお悔やみ申し上げます。皆様には、ご遺族の意向を尊重し、私たち全員が今、大きな喪失感に深く悲しんでいることをご理解いただけますようお願い申し上げます。」と伝えた。
コリンさんは1981年にコンフリクトを結成。反権威・動物権利・反ファシズムを訴える激しいメッセージで、イギリスのアナーコ・パンク運動を牽引した。1982年にはクラス・レコードからデビューEP「ザ・ハウス・ザット・マン・ビルト」を発表し、その後独自レーベル「Mortarhate Records」を設立した。ツンツンに立てたヘアスタイルがトレードマークだった。
1983年にはパンクバンド「クラス」のスティーヴ・イグノラントが動物権利シングル「トゥ・ア・ネイション・オブ・アニマル・ラヴァーズ」に参加し、以後1990年代半ばまで準メンバーとして活動した。代表曲「マイティ・アンド・スペリアー」は1985年のジョン・ピール・フェスティブ50で年間53位に選出されている。
2024年には約20年ぶりの音源「ライブ・イン・ダブリン」を発表し、直近では新作「ディス・マッチ・リメインズ」をリリースした。死の直前まで、彼は自身のパンク運動への貢献を振り返るドキュメンタリーの制作にも取り組んでいた。
