元大阪市長で弁護士の橋下徹氏が21日までに自身のX(旧ツイッター)を更新。兵庫県の斎藤元彦知事が県の委託を受けて調査を行った第三者委員会にパワハラ認定されたことを受けて自身の見解を綴った。
斎藤知事の疑惑告発文書問題を検証した第三者委員会は19日に調査報告書を公表し、文書を公益通報と扱わずに告発者を懲戒処分にしたのは「明らかに違法(公益通報者保護法違反)」で処分無効だとし、職員への叱責の多くをパワハラだと明確に認定した。
橋下氏は19日夜に更新したXで「これが法理による判断。斎藤さんは初めから第三者にこのように調査させるべきだった。」と切り出し、「勝手に不正目的だ、クーデターだ、誹謗中傷文書だと決めつけて告発者を探し処分。最悪の権力行使」と指摘した。
橋下氏は連続投稿し、「法理は民意で覆してはならないというのが法の支配の大原則。斎藤さんをこれまで熱烈に支持していた者は、引き返せずに法の支配を無視するだろう。」と知事を擁護する層の反応を予想した上で、「斎藤さんは知事失格。兵庫県議会は斎藤さんに不信任を突きつけよ。 斎藤さんは議会解散・議会議員選挙という王道で民意を問え。」と言い切った。
さらに、橋下氏は20日に更新したXで、奈良県の山下真知事が10月に予定されているK―POPアーティストの公演を含んだイベント費用を盛り込んだ予算案が否決されたことに対して自身のXで「反対のための反対だ」と不満を示したことを受け、「こりゃ斎藤兵庫県知事と同類やな。」と指摘。「山下さんは斎藤さんの再選で斎藤さんを絶賛していた。斎藤さんの権力者としての資質と山下さんのそれは共通している。」との見解を綴った。
斎藤知事は20日、第三者委の報告書を受けて認識に変化があるかという報道陣の問いかけに対して「これまで申し上げてきた通り、変わりはない」とし、「来年度予算の成立を含め県政をしっかり前に進めていくのが私の果たすべき責任」などと従来の発言を繰り返した。「文書は誹謗中傷」「うそ八百」といった自身の発言は撤回しない姿勢を続けている。