漫画家・花森はなさんの作品『息子が学校に行けなくなりました。』は、学校に通いたくない息子とともに奮闘する花森さんの様子を描いたコミックエッセイだ。以前X(旧Twitter)にポストされると、約3000もの「いいね」が寄せられている。
小学3年生の時、登校を嫌がるようになった息子。きっかけは“強い口調で叱る担任の先生”が怖いとのことだった。
花森さんは現状を改善しようと、息子と一緒に児童メンタルクリニックに通い始めたが、登校を嫌がる状況は続いていた。
転院などを経て何とか通わせるようにしていたものの、ついに学校をしばらく休むことに決める花森さん。その後、紆余曲折がありながらも支援学級に入級することになり…。
花森さんの体験談が描かれた同作に対し、「似たような状況なので勉強になりました」「心の支えになった」などの反響があがっている。そこで作者である花森さんに、同作を手がけたきっかけについて話を聞いた。
―同作を描いたきっかけを教えてください。
息子が学校に行けなくなり、付き添い登校をするようになってネットでの経験談を探しました。そして元不登校の方の保護者視点でのエッセイ漫画をあまり見かけないことに気づきました。不登校を見守ったり付き添い登校をする保護者って本当に孤独で…。その孤独に寄り添うような漫画が描けないかなと思ったのがきっかけです。
―同作で読者に伝えたいことは、どのようなことでしょうか?
「ひとりじゃないです」と、まずお伝えしたいです。今、全国に不登校の数は日々増えていて、小中学校だけで約34万人います。ですが現実には自分の子どもの学校や同じ学年に、不登校で悩んでいる保護者がいても、出会ったり悩みを共有したりすることは難しいと思います。
この本がそのきっかけとなれば幸いですが、ネット上にも、私が悩んでいた当時と比べて、保護者の方の経験談やSNSの投稿がたくさんありますので、ご自身が負担にならない程度にさまざまな情報に触れてほしいと思います。
―読者にメッセージをお願いします。
読んでくださってありがとうございます。また、現在不登校の子どものお昼ご飯に関する問題を描いた『不登校息子のおひるごはん』という漫画を連載しておりますので、こちらも読んでいただけると嬉しいです。
<花森はなさん関連情報>
▽X(旧Twitter)
https://www.instagram.com/hanamori_h/
▽kodomoe webで連載中の『不登校息子のおひるごはん』を読む