2007年に俳優デビューして18年。溝端淳平がこのほど、大阪市内でよろず~ニュースの取材に応じた。キャリアを重ねた現在の仕事に対する思い、プライベート、これからの目標などについて語った。
公開中の米映画「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」では、サム・ウィルソン/キャプテン・アメリカの日本版声優を務める。2014年の「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」から担当しており、自分とは重なる部分もあるという。「僕もサムも考え過ぎるくらい、考え過ぎちゃうところがあるんですよね」。基本的にはポジティブな性格だが、考え過ぎたり、気になったりすると、なかなか切り替えられない。「自分でも、もっとうまいことやればいいのになって思うんですけど…」。自問自答をすることもある。
オンとオフの切り替えは大切にする。「なるべく、自分の好きなもの、エンタメ系なものに触れようと思いますね。どうしても仕事のことばかり考えちゃって…。考えなきゃいけないときもあるんですけど、考え過ぎちゃうこともあるじゃないですか」。プライベートでは熱烈なファンである阪神タイガースの試合や大好きなお笑い番組を見たり、最近始めたゴルフなどをしたりして過ごす。
ゴルフにはすっかり魅了されている。「こんなにハマるとは思わなくて。小さい頃はゴルフ番組や、ゴルフのスイングをするオジサンを見ると、『何がそんなに面白いんだろう?』と思っていたんですけど。魅力?うまくいかないこと、難しいところですね」。思い通りにいかないからこそ、のめり込んでしまう。
オフに映画やドラマを見ることはあっても、なかなか純粋には楽しめない。「引きずっちゃうんで…。自分の芝居と比べてどうなんだろう、この芝居はなるほどこういう風にやるんだとか。このロケ地は見たことある、この監督さんは…。そういう脳が働いちゃうので、それを一回一回取っ払わなきゃと思うときはありますね」。どうしても同業者の目線になってしまう。
2007年にドラマ「生徒諸君!」で俳優デビューして18年。「ここ数年は自分でも考えてなかったような役のオファーとか、新しい役にチャレンジする機会をいただいているので、役者業としてはとても充実しているなという思いはあります。毎回、刺激はあるけど、もっと刺激的な、もっと難しいもの、もっと背負わなきゃいけないものに挑戦したいと。今回の吹き替えをして思いました」。難しいからこそ、やりがいもある。
貪欲な姿勢を崩さない。「今のポテンシャルじゃいけないぐらいのことを求められるのって、すごく楽しいんだなあと思って。もちろん、つらいけど、その分、ちょっとずつ成長しているのが自分でも分かったりとか、前に進めたら、それの喜びが大きいから、そういうものにチャレンジしたいというのが一つですね。この業界の皆さんに、『もっと溝端を追い込んでくれ!』って思います」。俳優としての高みを目指す。
現在、35歳。若い頃に憧れた先輩のようになりたいと心がけている。「10代、20代の頃に見ていた先輩ですてきだと思う人は、すごく戦って、すごくいろんなことを背負ってやっているんだけど、楽しそうにしている人ですね。楽しそうに見えているだけかもしれないけど、自分もはたから見て『この人は充実して、すごい目をキラキラさせながら仕事をしているな』っていう風にはなりたいです」。どんなときでも楽しめるように心がけたい。
目標とする俳優は特にない。「いろんなロールモデルの方はいらっしゃるんですよ。若い頃は、いろんな人のマネをしようと思ったり。それで、マネして、マネして、マネして…。結果、残ったのは自分みたいな感じなので。もちろん、いいところはマネしたいとは思いますけど、自分らしさっていうのが、どういうところにあるのか、探して行きたいのはあります。面白いことに関しては、嗅覚がすごく敏感でいたいとは思いますね」。これからも自分の進むべき道を切り開いていく。
◆溝端淳平(みぞはた・じゅんぺい)1989年6月14日生まれ、和歌山県出身。2006年度JUNONスーパーボーイ・コンテストグランプリ。2007年4月ドラマ「生徒諸君!」で俳優デビュー。映画、舞台、テレビ、CMなど幅広く活躍中。