辞書大手・三省堂が「今年の新語」ベスト10を発表→ネット沸く「おもろすぎ」「ネットの毛色強め」1位は言語化

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 辞書出版大手の三省堂は3日、「三省堂 辞書を編む人が選ぶ『今年の新語2024』選考発表会」を実施し、2024年を代表・象徴する新語ベスト10を発表。大賞には「言語化」が選ばれた。

 「言語化」はかつて学術用語として使われていたが、近年は誰もが使う日常語に変化。新聞などでの出現件数も2020年代に入って急増している。「うまく言語化できないんだけど」「言語化が下手すぎる」「言語化ありがとうございます」…。日頃見聞きしたものをどのように頭にインプットし、イメージ化し、言葉として出すか。同社は「ことばの力がますます求められる時代の象徴として、『言語化』は大賞にふさわしいと判断しました」と選出理由を説明した。

 2位は「横転」。すでに国語辞典に見出しのある日常語だが、近年SNSのやりとりでなにかと使われるように。「偏差値下がってて横転」「1年前も同じこと言ってて横転」「推しがかわいすぎて横転」…。驚く気持ちをベースに、落胆する、苦笑する、あきれるといったニュアンスが加わる。従来の俗語では「ずっこける」が一番近いといえる。同社は「横転」について「いろいろな文で使える汎用(はんよう)性があり、今後はさらに日常語として広まる可能性があります」とした上で「現時点では、誰もが知らずに使っている『言語化』のインパクトに一歩を譲ると考え、2位としました」と説明した。

 3位は「インプレ」がランクイン。「インプレッション」の略称で、インターネットでは「広告表示」「投稿の表示回数」の意味で俗称として使われている。3位に選ばれたのは、主として「インプレゾンビ」が理由。SNS空間にはびこり情報伝達を阻害する「インプレゾンビ」は、X(旧Twitter)の収益化に伴い増殖し問題に。同社は「人々がSNSによって重要な一次情報を得ている今日、インプレのあり方はこの先も議論になると考え、3位としました」とした。

 ベスト10には「横転」「インプレ」のほか、4位に「しごでき」、10位に「顔ない」などSNSでよく用いられる言葉がランクインし話題に。「おもろすぎる」「横転と顔ないはTwitter過ぎるな」「なるほど納得なベストテン」「横転で顔ない」「横転が2位で顔ない 顔ないが10位で横転」「若干ネットの毛色強めに感じる(知らない言葉が少ない)が納得感ある」とネットも盛り上がっている。

 新語の選定にあたっては、一般公募を行い応募総数はのべ1813通(異なり958語)となった。これらの投稿などをもとに、辞書を編む専門家である選考委員が一語一語厳正に審査し「今年の新語2024」ベスト10を選定。なお、審査においては、あくまで「今年特に広まったと感じられる新語」という意味合いで選定しており、必ずしも「今年生まれた言葉」ではない。

 「今年の新語2024」ベスト10と、過去10年間の大賞は以下の通り。

 【今年の新語2024 ベスト10】
 大賞 言語化
 2位 横転
 3位 インプレ
 4位 しごでき
 5位 スキマバイト
 6位 メロい
 7位 公益通報
 8位 PFAS
 9位 インティマシーコーディネーター
10位 顔ない

 【過去10年間の大賞一覧】
 24年 言語化
 23年 地球沸騰化
 22年 タイパ
 21年 チルい
 20年 ぴえん
 19年 ―ペイ
 18年 ばえる(映える)
 17年 忖度
 16年 ほぼほぼ
 15年 じわる

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