タイ北部では8月以降、台風などの影響で大洪水に見舞われ、多くの死者が出ている。ソーシャルメディアにこのほど投稿された映像では、鳴き声を上げ、洪水から逃げようとするゾウの群れが記録されていた。目が見えず、仲間から遅れをとるゾウもいたという。
数千世帯が避難を余儀なくされている状況の中、チェンマイでは当局や自然保護活動家らが、タイの国獣であるゾウ100頭以上や、ブタ、ウシなど、動物の救出に乗り出しており苦戦しているという。
プームタム副首相は「救助活動が進行中だ」と記者団に語り、4日時点でゾウ117頭が救出されたが、依然9頭が助けを必要としていると述べた。
洪水の水位は山の上でも屋根の高さほどまでで、5メートル程だったとみられる。エレファント・ネイチャー・パーク創設者は「複数のゾウやブタ、ウシが水に飲まれた。何頭がまだ生きているかわからない。洪水被害は深刻で、ネットも遮断されており、動物たちを救えるかわからない」と話した。