薬物を常習的に投薬した疑いで、裁判にかけられた俳優のユ・アイン(37)が3日、一審で懲役1年を宣告され、法廷拘束されたと複数の韓国メディアが報じた。
ソウル中央地方裁判刑事25部(裁判長チ・グィヨン)はこの日、麻薬類管理に対する法律違反(向精神薬)、大麻喫煙および教唆、証拠隠滅教唆などの疑いで起訴されているユ・アインに、懲役1年と罰金200万ウォン(約21万円)を宣告。加えて、80時間の薬物再発教育プログラム履修と、約154万ウォン(約16万円)相当の追徴金を命じている。
また、裁判所は「懲役刑が言い渡されたので、逃走の恐れが懸念される」とし、ユ・アインを法廷で拘束した。ユ・アインは法廷拘束後、裁判官から「最後に言いたいことはあるか」と聞かれ「多くの方に、ご心配とご迷惑をおかけして申し訳ない」とコメントしたという。
ユ・アインは2023年10月、プロポフォールの常習投薬、他人名義での睡眠薬不法処方買収、大麻喫煙および教唆、証拠隠滅教唆などの疑いで在宅起訴された。
裁判所は「犯行期間と回数、方法、量に照らし合わせて、厳罰は避けられないと判断」として「プロポフォールなどの医療用麻薬類は、その依存性から関連法令により厳重に管理されているにもかかわらず、ユ氏は関連法令が定められている、管理方法の抜け穴を利用して犯行におよんでおり、罪質が悪い」と説明。
続けて「抗精神病薬への依存度が深刻であり、再犯リスクが低いと見なされない」「ただ、ユ氏が長期間にわたり睡眠障害、うつ病などを患っており、医療用麻薬類を常習投薬・買収した主な動機も、眠れなかった苦痛のためであったとみられ、これを加味した」と量刑の理由を明かした。
ユ・アインが知人に大麻を吸わせたり、証拠隠滅を指示した疑いについては「公訴事実が十分に立証されたとは考えにくい」として、無罪となっている。
検察はこれまで、ユ・アインに懲役4年を求刑。「財力と名声を利用して、5億ウォン相当(約535万円)のお金を利用し、麻薬を他人名義で違法取得した」とし「社会的影響力で、自身の罪を隠すために違法行為をした」と述べた。
一方のユ・アインは、プロポフォール投薬を認めながらも「医師の同意なしに、投薬したことは一度もない」と主張。現在は「睡眠薬の依存から脱却している」と言い「深く反省していることを勘案してほしい」と訴えていた。