故ジミ・ヘンドリックスさんの幽霊がレコーディング・スタジオを彷徨っていると話題になっている。ロック史上最高と評されたギタリストは1970年9月18日、バルビツール酸系睡眠薬を大量摂取した後に窒息し、27歳の若さでこの世を去った。生前、ジミが建設に携わったニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジにあるエレクトリック・レディ・スタジオの元エンジニアたちが幽霊の目撃情報を明かした。
グラミー賞受賞のミキサー、マイケル・ブラウアーはニューヨーク・ポスト紙に話した。「私の知り合いのアシスタントたちはもれなく、深夜一人で作業している際に何かしら目撃しているよ」
さらにマイケルは自分のアシスタントがスタジオのラウンジに行くのを見かけるも、それは幽霊だったと続ける。「(ラウンジに向かう)彼に何か修理をしてもらいたくて、声をかけたけど返事がなかったんだ。もう一度呼んでみたけど何もなかったから、立ち上がってドアの方へ向かった。そしたら彼が別の方向から歩いてきたんだ。ライブルームを調べたけど誰もいなかった。私のアシスタントはバスルームにいたんだ」
匿名のエンジニアは、スタジオでの奇妙な体験について「私は人の後を追ってライブルームに入ったけど、そこには誰もいなかった。そしてテレビには静止画が流れていた」と明かし、別の時には誰もいないスタジオにドレスがかかっているのを見つけたそうで「振り向くと、パッチパネルの隣に銀色のドレスとしが言えないものが光っているのを見たんだ」と続けた。
新ドキュメンタリー『エレクトリック・レディ・スタジオ:ア・ジミ・ヘンドリックス・ビジョン』の主題となっている同スタジオ。1968年に改装する前はナイトクラブだった。建築家のジョン・ストーリックがジミに協力し、アーティストがユニークなサウンドを実現できるよう湾曲した壁を設計し1970年8月に「エレクトリック・レディ・スタジオ」としてオープン。その数週間後にジミは帰らぬ人となった。
このドキュメンタリーに大きく登場しているジミの元プロデューサー、エディ・クレイマーは同紙に明かした。「ジミ・ヘンドリックスの魂がスタジオのどこかにいる。壁、天井、空気の中に何らかのかたりで埋め込まれている」「その魂は強力だ。エレクトリック・レディの存在を輝かせるアーティストらは全員それを感じていると思う。99.9%の人が中に入ってから、何か感じるって言うんだ」