2024年(令和6年)6月に、総務省情報通信政策研究所が公表した「2023年(令和5年)度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、「主なソーシャルメディア系サービス/アプリ等の利用率」で上位5位は、LINE(94.9%)、YouTube(87.8%)、Instagram(56.1%)、X(旧Twitter、49.0%)、Facebook(30.7%)だった。国内のSNS利用者は今後も増加することが見込まれているが、それぞれの特徴を知らない人もいるだろう。そこで利用率上位5つのSNSについてまとめる。
まずはメッセンジャーアプリとしても多くの人に活用されているLINEだ。公式サイトの情報によるとLINEを利用している人は、2024年3月末時点で月間9700万人に達している。利用率も2022年度の94%から、2023年度は94.9%に増加しており、国民の大半が利用しているといえるだろう。
LINEの特徴は、LINEのユーザー同士で無料でメッセージのやり取りや、音声通話、ビデオ通話が出来ることだ。また近年ではアプリ上で決済ができたり、デリバリー、ショッピング、マンガなどのサービスも増加している。
主要SNSランキングの2位となったYoutubeは、動画配信サービスとして有名だろう。2023年10月18日にGoogle日本法人が発表した情報によると、2023年5月時点の18歳以上の月間視聴者数は7120万人を上回った。全年齢まで考慮すると、視聴者数はさらに多くなると考えられる。利用率は87.1%(2022年度)から87.8%(2023年度)と増加している。
YouTubeは動画共有プラットフォームの機能以外に、「スーパーチャット」という機能で、配信者を投げ銭によって応援することも可能。また「メンバーシップ」を利用すれば、サブスクリプション形式の会員サービスを提供することもできる。このことからYoutubeは、動画配信だけでなく、視聴者と配信者、視聴者同士など幅広いコミュニケーションがとれる総合プラットフォーム化しているといえるだろう。
総合プラットフォーム化しているSNSといえば、Instagramも忘れられない。2023年11月に行われた「Meta Marketing Summit Japan 2023(Online)」で、国内の利用者数が2019年の3300万人から、倍以上になっていると発表されたInstagram。現在では6600万人以上が利用していると推定され、利用率も50.1%(2022年度)から56.1%(2023年度)と大きな伸びを見せている。
画像や動画の投稿に特化したSNSで、食事に行った際の写真や、旅行先での景色など個人でも気軽に投稿できるのが特徴だ。しかし近年ではInstagramのメッセージ機能を使ってメールをする人が増えたことや、インスタライブで配信する著名人なども増えていることから、Youtubeのような総合プラットフォームへと進化を進めていることが分かる。
主要SNSランキングの4位となり、2023年12月時点の国内利用者数が6650万人と言われているX(旧Twitter)は、ひとりの人が趣味やコミュニティごとに複数アカウントを使い分けている場合も多い。利用率は45.3%(2022年度)から49.0%(2023年度)に増加しており、世界での利用者が減少するなか国内では人気を高めているSNSだ。
主に140文字ほどの短文での投稿が中心で、有料のXプレミアム会員になれば、さらに長い投稿も可能。Xスペースを使えば、音声を使ったリアルタイムの会話が可能となっている。久しくXから遠ざかっている人は、今、使用すれば新しい機能に驚くかもしれない。
最後は、2019年時点の国内利用者数が2600万人といわれるFacebookだ。利用率は29.9%(2022年度)から30.7%(2023年度)と増加しているが、世界での人気の高さに比べると、日本国内の人気はそれほどでもないという声もある。
Facebookの特徴は実名登録を前提であるという点だ。もちろん仮名で使用している人もいるが、ほかのSNSと比べると人物像がわかりやすい。グループを作成すれば、趣味や思想が同じ人同士の交流の場になる。今回とりあげたSNSのなかでは、最も人とのつながりを感じられるSNSかもしれない。
主要SNSを5つ取り上げたが、まだ使っていない、もしくは久しく使っていないSNSもあるのではないだろうか。いずれも国内で多くの人が使用しているため、使ってみることで新たなコミュニケーションが生まれるかもしれない。もしも、どれも使ったことがないという人は、試しにインストールしてみてはいかがだろう。